皆さんは、ゴルフ場でのプレー前や打ちっ放しでの練習前など、ゴルフクラブを振る時に、何か準備体操的なことは行っていますか? また反対に、ゴルフのプレー後や練習の後に、クールダウンを兼ねた運動などはしていますか?
今回は『ゴルフクラブを振る前におすすめのストレッチ』と『ゴルフクラブを振った後におすすめのストレッチ』について考察してみたいと思います。
運動前の準備体操として有効なのが、身体を動かしながら行うストレッチ
運動を行う前の、身体が暖まっていない状態の時に、何の前触れもなく突然身体を酷使したら、ケガやトラブルの原因になることは想像に難くないでしょう。もちろん、そういったことにならないようにするための、準備の一環が準備体操なのですが、この時におすすめといえるストレッチがあります。それが、身体を動かしながら行う『動的ストレッチ』です。
具体的な例を挙げると、膝を曲げずに上半身を前に倒していく前屈です。痛みの出る少し手前の、気持ちいいところでジッとしたまま伸ばし続けるのを『静的ストレッチ』と呼ぶのに対し、リズミカルに「伸ばす」と「伸ばさない」を複数回繰り返すのが『動的ストレッチ』になります。
おそらく、日本人なら誰でも知っている『ラジオ体操』は動的ストレッチの代表格とのことです。
『動的ストレッチ』のメリットは様々あります。身体の暖機運転の手助けや柔軟性を高めることはもちろんとして、『動的ストレッチ』を行った後は、身体パフォーマンスが高まるとも言われているので、ゴルフクラブを振る前に行うのが、最も効果的でしょう。
運動後のクールダウンに有効な、各部をゆっくり伸ばすストレッチ
続いて、ゴルフを終えた後に有効といえるのが『静的ストレッチ』です。同じストレッチでも、『動的ストレッチ』とは異なる作用をします。前述したとおり、痛みの出る少し手前の気持ちいい加減で各部を伸ばすことから、マッサージ的な心地よさなどもあり、リラックス効果が高く運動後の興奮状態の身体をクールダウンする働きがあります。
また、負荷が掛かり強張ってしまった筋肉をほぐす作用もあるので、翌日以降に起こりがちな筋肉痛を緩和する働きも期待できます。
従って、ゴルフクラブを振る前に『静的ストレッチ』を行うと、暖機運転ではなくリラックスなスイッチが入ってしまうので、やはりおすすめは運動後に行うのがいいようです。
ゴルファーに有効な、ストレッチしたい部位3箇所
最後に、特にゴルファーなら柔軟にしておきたい&しっかりクールダウンさせたい身体の部位を3箇所ほどご紹介します。
●肩甲骨周辺
肩甲骨の動きが硬いと、上半身の可動する範囲が狭くなり、腕のローテーションがスムーズに行えなず、結果、ゴルフクラブを思うように振れなくなります。肩こりでお悩みの方は肩甲骨周辺も硬くなっている可能性が高いので、積極的に柔らかくしてあげましょう。
●股関節&腰周辺
ゴルフクラブを振る際には必ず、身体が左右に捻れますが、この捻れを生むのに重要なのが股関節と腰の柔軟性です。あえて両方を1項目にしていますが、腰だけを捻るとか股関節だけが仕事をするのではなく、両方ともスムーズかつ柔軟に動くことが重要といえます。
●手首
スイング中にプレーヤーが積極的に手首をこねることは決していいことではありませんが、手首自体の柔軟性は非常に重要です。手首の動きが硬いと、ヘッドスピードが下がる原因になり飛距離が落ちてしまうことや、ショットの方向性が悪くなる場合もあります。
プレー前の準備体操はしっかり行う人は多いですが、プレー後のクールダウンまで、しっかりと行えていますか? 身体のケア、良いスコアのためにも、プレー前の『動的ストレッチ』、プレー後の『静的ストレッチ』を意識して行ってみてください。