ゴルフをプレーしていると、スコアを大崩れさせてしまうような絶不調に陥るときが、必ずといっていいほど襲ってきます。そこで今回は、特に初心者の方によくある絶不調に陥りがちな状況と、その対応方法について簡単にまとめてみました。
同じクラブで同じミスを何度も繰り返してしまう
具体的な例を2つほど挙げてみましょう。
(例1)
ミドルホールのティーショットで、ドライバーが強めにスライスしてしまい飛距離が出ない状態で右のラフへ。
そして第二打目。飛ばなかった分を取り戻そうと長いクラブでショットをしたところ、ティーショット以上に大きく右に曲がりOB。
そして打ち直しの第四打目。再度、同じ長いクラブでのショットを試みるも、同じような大スライスでまたもやOB。
(例2)
ロングホールのティーショットが会心の当たりでフェアウェイど真ん中。第二打目もきっちり打てればあわよくば2オン、悪くても短いアプローチという大チャンス。
打つ気満々で振りかぶったフェアウェイウッドはボールの頭を叩くミスショットで、ボールはわずか数メートル前に。
そして第三打目。再度、フェアウェイウッドでのショットに挑戦するも、同じようにボールの頭を叩く痛恨のミス。
どちらの例も、シチュエーションこそ違いますが、同じ場所から同じクラブで同じミスをするという内容です。
スコア的にも倍ほど損をする結果ですし、精神的にも心が折れる状態になりやすいといえるでしょう。
このようなケースの対応方法としては、第三打目(OB直後の場合だと第四打目)にチョイスするクラブを、ミスの心配がなく自信を持って振ることができるクラブや、普段からの練習で多用しているクラブ、もしくはショートアイアンやウエッジなど短い番手のクラブに潔く持ちかえることが最善策となります。
もちろん、1回のショットで飛ばなくなる分だけ、プラスして打たなければなりませんが、何度もOBを繰り返したり、同じ場所でボールの頭を何度も叩くよりは、確実にスコアはまとまるハズです。
打つのが難しい状況から無理に打とうとしてしまう
・目の前に大きな木があり、打ったら確実に木にぶつかる。
・背丈以上の高低差があるバンカーからの脱出。
・バンカーショットなのに池越えアプローチ。
例を挙げるとキリがありませんが、どれも同じ場所から同じクラブで同じミスをしやすい状況といえます。
こういった上級者でも打つのが難しい状況で、何度も何度も木にボールをぶつけてしまったり、バンカーショットを繰り返してしまうと、スコアも心理状態もボロボロになることでしょう。
しかし、ゴルフのルールを上手に活用すると、最小限のペナルティでその状況からアッサリと抜け出すことも可能なんです。
それが『アンプレヤブル』という救済措置です。これは、今のボールの状況が打つのに難しいとプレイヤーが判断した場合に、アンプレヤブル宣言をすると、1打のペナルティと引き替えに、次の3つの方法で打ち直すことが出来るというルールです。
【アンプレヤブルの救済方法】
1. ボールから 2クラブ・レングス内のホールに近づかない所
2. ピンとボールがあった箇所を結んだ後方線上
3. 初めのボールを最後にプレーした所からの打ち直し
たとえば大きな木が邪魔な場合であれば、1の救済方法を使ってクラブ2本分の距離を移動した場所に、ボールをドロップして対処すれば打ちやすくなるかもしれません。
もしくは、2の救済方法で、ピンとボールを結んだ直線方向の後方に大きく下がった場所にドロップすれば、ウエッジショットで木を大きく超えさせることも可能になるでしょう。
さらには、ひとつ前のショットの場所がフェアウエイなど、状況が明らかにいい場合なら、3という選択肢もあります(この場合、結果としてOBと同じペナルティにはなりますが…)。
悪い流れに陥りそうな予感がしたら、早い段階で対策を打つことで、絶不調状態を避けることができます。アンプレヤブルで1打ペナルティしたとしても、その後の調子が取り戻せると思えば安いもの。初心者であれば積極的につかっていくのもありでしょう。