
普段、打ちっぱなしでショットの練習はしても、傾斜のあるグリーンでパッティングの練習をする機会はなかなかありません。そのため本番では、どこを狙ってどのぐらいの強さで打てばいいのか分からず、せっかくグリーンに乗ったのに3パットも4パットもしてしまう…そんな経験はないでしょうか?今回は少しでもパット数を減らすための、ラインの読み方のコツをお教えします。
練習グリーンで「速さ」をチェック
まずコースに行ったら必ず、ラウンド前にパッティング練習してください。それぞれのコースで採用している芝の種類や刈る長さなどによって、同じ強さで打っても転がる距離はまったく異なります。
“ボールの転がりやすさ”のことを、グリーンの「速さ」(スピード)と呼びます。ボールがあまり転がらない場合は「遅いグリーン」、コロコロとどこまでも転がっていく場合は「速いグリーン」と表現します。
コースによって、また、季節によってもこの「速さ」は変わります。必ず、スタート前に練習グリーンでチェックしておきましょう。
打つ場所によって転がり方が変わる
グリーンには必ず「傾斜」があります。もし傾斜がなく真っ平らだとしたら、どこから打っても真っすぐ転がるので、面白みがありません。
基本的には傾斜の高いほうから低いほうへとボールが転がるので、カップよりも高い位置(=上)から打ったパットはボールの転がりが速く、カップよりも低い位置(=下)から打ったパットはボールの転がりが遅くなります。そのため上から打つ場合は弱く、下から打つ場合は強く打つ必要があります。
またボール側からカップを見て右が高い場合、ボールは右から左へ曲がり(フックライン)、左が高い場合は左から右へ曲がります(スライスライン)。
上りか下りか、フックラインかスライスラインか、傾斜を見極め、この傾斜の度合いを判断するのが「ラインを読む」ということなのです。
一番高いところを山と考える
ラインを読むときに大事なのは、グリーンに上がる前に一番高い部分と低い部分を見つけておくことです。グリーンに上がってしまうと分かりにくいのですが、グリーンの外から見ると、全体の大まかな傾斜をつかみやすくなります。
そして一番高いところを「山」と見立て、そこに雨が降っていると想像してみましょう。高い部分から低い部分へ水が流れていく様子を思い浮かべることで、ボールがどう転がるのかをイメージしやすくなります。基本的には、グリーンの傾斜はそのホールのティーグラウンド側(ティーグラウンドを背にしてグリーンに向かって)から見て、手前側が低く奥側が高い「受けグリーン」となっているケースがほとんどです。そのためカップより手前にボールが乗ったらカップに対して上り傾斜、奥に乗ったらカップに対しては下り傾斜のパットと考えてほぼ間違いありません。
またカップの右側に付けたらカップに対してフックライン、左側に付けたらカップに対してスライスラインとなることが多いので覚えておきましょう。
他人のパッティングも要チェック
傾斜が微妙でラインが分からない場合は、他の人のパッティングを見ておくと参考になります。とくに同じラインで相手のほうが遠くから打つ場合は、転がるスピードや曲がり幅、カップ際の切れ方などがとても参考になります。
ただし、打っている人の視界に入る位置に立ってパッティングを見るのはマナー違反。パッティングの邪魔をしないように注意しながら、ボールが外れた方向や曲がり具合からラインを判断するようにしましょう。
また自分がグリーンの外からアプローチを打ったときも、ボールが止まるまでしっかりと転がり方を見ておくと、ラインの参考になります。グリーン上でのあらゆるヒントを見逃さないようにしましょう。
ラインがしっかり読め、思い通りに打ててカップインしたときの嬉しさは格別。このゴルフの醍醐味を味わうため、ぜひラインの『読み』を極めてみてください。

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