「なかなか飛距離が伸びない」とお困りのあなたへ〜飛距離を左右する3つの要素と練習法!|初心者ゴルフガイド

2015.10.05.mon
icon_cat ゴルフ上達のコツ

「なかなか飛距離が伸びない」とお困りのあなたへ〜飛距離を左右する3つの要素と練習法!

往年の名プレーヤー達の残した名言の多くが、グリーン周りに関するものであり、ゴルフにとってグリーン周りでのプレーはとても重要であるということはお分かりいただけることと思います。とは言うものの、やっぱりティーショットでドライバーをフルスイングした時の飛距離への憧れや魅力は捨てがたいものです。

ゴルフはグリーン周りが重要とは言うけれど・・・

「もし上達がお望みなら、1メートルのパットばかり練習しなさい」…アーネスト・ジョーンズ

「ゴルフのスコアの60%はピンから125ヤード以内で打たれたものである」…サム・スニード

往年の名プレーヤー達の残した名言の多くが、グリーン周りに関するものであり、ゴルフにとってグリーン周りでのプレーはとても重要であるということはお分かりいただけることと思います。とは言うものの、やっぱりティーショットでドライバーをフルスイングした時の飛距離への憧れや魅力は捨てがたいものです。スコアもさることながら、ティーショットで一緒にプレーしている他のプレイヤーにアウトドライブされると、何気に悔しい気持ちが湧き上がってくるのがゴルファーの正直な心理ではないでしょうか?

そこで今回は、ドライバーショットの飛距離アップにつながる内容を、いくつかご紹介したいと思います。

飛距離を左右する3要素を覚えておこう

ゴルフボールの飛距離を左右する重要な3つの要素をご存じでしょうか?その要素とは、「1.ボール初速」「2.打ち出し角」「3.バックスピン量」。 それぞれについて、簡単にまとめてみました。

1.ボール初速

打ち出されたボールが、どのくらいの勢いで飛び出したかを示す速度で、単位は「m/s(秒速メートル)」で表されます。天気予報などで風速が発表されますが、あれと全く同じ単位。ちなみに「10m/s(秒速10m)=36km/h(時速36km)」となります。
ボール初速は、飛距離に最も影響を与える要素と言われています。この「ボール初速」を上げるためには、とにかく体を鍛えてゴルフクラブを素早く振れるようになる(ヘッドスピードを上げる)か、ゴルフクラブの「スイートエリア」と呼ばれる反発力が高い場所で正しくボールを打てるようになる練習が必要です。
例えば、一般成人男性のヘッドスピードと女子プロゴルファーのヘッドスピードは概ね同じ(40-43m/s)と言われています。しかし、実際には女子プロゴルファーのほうが圧倒的に飛距離を出す理由は、スイートエリアで毎回正しくボールを捕らえているからです。力技だけでなく、正しくボールを打つ技術が大切になるということですね。

2.打ち出し角

クラブで打ったボールが飛び出す角度を「打ち出し角」といいます。極端な例で説明すると、地面を這うように転がっていったボールは「打ち出し角:0度」、反対に「天ぷら」と呼ばれるような極端に高く打ち上がってしまったボールは、「打ち出し角:45度」を超えていると言えます。このような角度で打ち出しては、どちらも飛距離を大きくロスしてしまいますよね?もし、この「打ち出し角」の角度をヘッドスピードに対して適切なものに出来れば、飛距離が大きく伸びるのです。

「ボール初速」の項にもあるとおり、まずはスイートエリアで正しくボールを捉えていることが前提となり、かつ、ティーアップの高さやドライバー自体のロフト角、重心位置、シャフトの柔らかさなどで「打ち出し角」が左右されます。それぞれ自分のスイングに合ったものを選べば、飛距離がアップすることでしょう。
なお、適正な「打ち出し角」ですが、ヘッドスピードが36-40m/sの人なら14-15度、ヘッドスピードが40-43m/sの人なら13-14度、ヘッドスピードが44m/s以上の人なら12-13度が理想と言われています。

3.バックスピン量

打ち出されたボールには必ず、飛ぶ方向に対して逆回転のスピンが掛かっており、これを「バックスピン」と呼びます。パターを除く13本のクラブのうち、最もバックスピンが掛かるのが、ロフト角が最大となるSWです。逆にロフト角が最小となるドライバーが、最も「バックスピン量」が少なくなるクラブとなります。
ボールにバックスピンが掛かり、そのバックスピン量が程よいと『揚力』という力が働き、より遠くにボールが飛ぶようになります。しかし、バックスピン量が不足してしまうと途中で失速してしまい、野球のフォークボールのようにストンと落ちるような弾道になってしまいます。反対に、バックスピン量が多すぎると、飛んでいる最中にボールがホップアップしてしまい、前に進む力が上向きに働いてしまい、結果として飛距離をロスすることとなります。
「バックスピン量」は、スイートエリアで正しく球を捉えているかももちろん重要ですが、ドライバー自体のロフト角や重心位置、シャフトの柔らかさ、さらには、使用しているボールの特性等で、極端に結果が変わる数値でもあります。
これら3つの要素は、ゴルフシミュレーターなどを使用したスイング診断で現在の状態を知ることが出来ます。【もう少し飛距離を伸ばしたい】とお考えなら、まずは、スイング診断で自分の状態を把握し、どの要素に課題があるのかを知ることが飛距離アップへの近道かもしれませんね。

飛距離を伸ばす具体的な練習方法は?

ここでは、前段を踏まえ、ドライバーの飛距離を伸ばす練習について、3つご紹介します。

1.とにかく筋トレ

 ムキムキのマッチョになる必要はありませんが、ゴルフクラブを振った時に、遠心力に負けないくらいの体幹の強さはぜひとも欲しいもの。これまで以上に素早くゴルフクラブを振り抜くには、筋力アップが不可欠です。腹筋や背筋のトレーニングのほか、スクワット、腕立て伏せなどでゴルフスイングに関係する部位の筋力強化をすることで、飛距離アップに繋がります。さらに、体幹が強くなることで、無駄な身体のブレが抑えられ、「ミート率アップ」にも繋がっていきます。

2.ミート率を高める

「ミート率」とは、「ボール初速」をヘッドスピードで割った数値のことです。ドライバーショットの場合、大抵ヘッドスピードよりもボール初速のほうが高く出ます(増速します)。例えば、アマチュア男子のヘッドスピード平均値は43m/sと言われていますが、それに対してボール初速は50-55m/sというケースが多いようです。(ミート率で1.16-1.28)これが女子プロになると、同じヘッドスピードの43m/sであっても、ボール初速が60m/sを超えるようになります。(ミート率で1.40オーバー)
ちなみに、ボール初速を約4倍した数値が、ドライバーの推定飛距離(単位はヤード)と言われています。そうしますと、アマチュア男子の飛距離は約200-220ヤードぐらい、女子プロは240ヤードを大きく上回るということになりますね。
ドライバーの練習の際、ブンブンと力一杯振り回すだけでなく、確実にスイートエリアでボールを捉えることが出来るように練習することが「ミート率」を高めることにつながります。

3.ムダに曲げない練習

特に初心者の場合、スライスで大きく飛距離をロスしているケースが目立ちます。なぜスライスが飛距離のロスに繋がるかというと、本来打ちたい方向よりも右に曲がってしまうため距離が伸びない……というだけではありません。
ドライバーとボールがぶつかる瞬間、ロフト角が寝てしまっているため「打ち出し角」が高くなりすぎたり、「バックスピン量」が増えすぎたり、さらに、身体が開いてショットをしているためボールに本来のパワーが伝わっていない、などなど。もし、頻繁にスライスしてしまうようであれば、そこには飛ばない理由が山盛りな状態といえるのです。できれば、ここについては、ゴルフスクールで、きちんとしたインストラクターのゴルフレッスンを受けることでスライスの原因を取り除いてもらうのが理想です。
もし、自分で修正するのであれば、練習メニューとしては「力まずにハーフスイング」「振り遅れないように、胸の前でボールを打つ練習」「右足を引いた状態での、クローズスタンスでの練習」「極端に柔らかいシャフト(例えばレディースクラブなど)を使って、シャフトのしなりを感じる練習」などを行い、まずはボールを軽く真っ直ぐ飛ばすコツを覚えるといいでしょう。

いかがでしたでしょうか。単純に筋力の問題というわけではなく、一連のスイングの動きにおける総合力が、飛距離と密接に関わっていることがお分かりいただけましたでしょうか。ボールを飛ばすための3つの要素を正しく理解し、スイングにおける課題点を的確に把握し、その改善に取り組むことであなたもきっと【飛距離を伸ばすこと】ができるようになるはずです。

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