コナミスポーツマスターインストラクター大石鉄也のサッカーコラム SOCCER COLUMN by Tetsuya Oishi

技術レベル評価制度の意味

vol.90 | 2020/09

日頃のスクール運営において、新型コロナウイルス感染拡大防止の取り組みに、ご理解とご協力を賜りありがとうございます。まだまだ油断ができない状況が続いています。手洗い、うがいをこまめに行い、マスクをするなど予防対策を万全に体調管理には十分に気を付けるようにしてください。同時に熱中症予防も大切になってきます。こまめな水分補給に気を付け、無理のないように心掛けましょう。

今月は、改めて技術レベル評価制度の意味についてお話したいと思います。


■ 技術レベル評価制度

コナミスポーツクラブのサッカースクールでは、スクール独自の技術レベル評価制度を採用し、技術練習(リフティング・ドリブル)を徹底して指導しています。
目的は、子どもたちがサッカーを生涯楽しむことができるように、小学生以下の育成時期において、技術習得の大切さと必要性を知ってもらい、確かな技術を身に付けてもらうことにあります。
サッカースクールに通う子どもたちは、それぞれに、サッカーに対する目標や目的は異なると思います。
本気でプロサッカー選手を目標とする子どももいれば、楽しくサッカーをやりたい、サッカーが少しでも上手になりたいという目的の子どももいます。
目標や目的は違っていても、サッカーを楽しみ、理解し、上達していくためには、基礎となるサッカーの技術をしっかりと身に付けておくことが必要です。
サッカーは、自身が思った所にボールをスムーズに運ぶことができ、思った所にボールを蹴ることができるからこそ、楽しさを実感できると考えています。
しかし、今の自身の技術習得がどのレベルにあるのか、先にはどのような技術習得を目指していくのか、これらを評価する基準がなかったため、この評価制度を導入しました。
私たち指導者は、子どもたちが今いる位置をしっかりと示し、それぞれ目標に向かって日々チャレンジしていく環境づくりとアドバイスを日々行っていき、子どもがチャレンジする姿勢をしっかりと見守り、一回の成功を見逃さない指導を心掛けています。


■ 確かな技術を身に付けるためには地道な努力が必要

確かな技術を身に付けるためには、とても多くの練習と時間を要します。最初のうち、子どもたちは、なかなか、思い通りにうまくできず苦労することもあると思います。
しかし、うまくできなくても全く問題ありません。私はいつも例えでこう伝えています。
「人間は生まれてから歩くまで、最初は床を這ったり、立っては転んだり、バランスを一生懸命とろうしながら身体で必死に覚え歩けるようになります。これはサッカーも同じです。最初は全く足でボールを扱えません。思った所にボールコントロールができずに失敗を繰り返しながら、身体でボールの感覚を覚えていきます。」
技術を身に付けるには、反復練習が非常に重要になります。常にたくさんボールに触り、日々継続して努力することが大切です。


■ 改めてリフティングとドリブルの大切さ

○リフティングの大切さ
リフティングは、ただボールを落とさずに蹴っているだけと思っている方がいるかもしれませんが、ボールの中心を確実にとらえることができなければリフティングは続きません。リフティングが50回続くということは、50回ともボールの中心をとらえているということです。ボールに足を当てる位置が少しでもずれてしまえば、ボールはどこかに飛んで行ってしまいます。
これは、キックやトラップでも同じです。キックは狙いとする方向や距離に対して、
正しいボールの場所を蹴らなければいけません、トラップではボールの中心をとらえるという点で全く同じです。しかも、トラップは飛んで来るボールの勢いに対して、力の加減がすごく重要なポイントになります。つまり、リフティングはサッカーをする上で大事な要素を含んだ練習なのです。
リフティングは、得意な足だけで何百回、何千回できればいいというものでもありません。いかに身体のいろいろな場所を使えるようにするのかが大切です。身体のどんな場所でもボールの中心をとらえ、思った所にもう1度ボールを上げられるようになれば、キックやトラップも自然と上手になっていきます。
リフティングはボールさえあれば1人ででき、1番単純ですが、1番深い意味を持つ練習メニューです。


○ドリブルの大切さ
サッカーの本当の楽しさは、思った所にボールを運べて、思ったようにボールをコントロールすることができてはじめて実感できると思います。
試合をより楽しいものにするためには、ドリブル技術の習得が必要不可欠となります。
運動能力には、足が速い人、遅い人、力が強い人、弱い人、それぞれ個人差はあります。
しかし、サッカーはボールを足で扱うスポーツです。足の速い人が遅い人にドリブル競争で勝つとは限りません。どれだけボールをさまざまな部位で上手く扱えるかが大切です。しっかりとした技術は、子どもの頃のほうが身に付きやすいです。遠くにボールを蹴る、強いシュートを打つといったことは、身体の成長とともに力がついてくればできることです。
技術、テクニックがあってはじめてスピード、パワーが活きるということです。


コナミスポーツクラブのサッカースクールでは、個人の技術レベルの上達により、ボールを自由自在にコントロールできるようになることを目標に練習しています。
技術練習は繰り返しが多い分、飽きてしまうこともあるかと思いますが毎日の積み重ねが本当に大切です。目標に向けて努力している子どもたちと真剣に向き合い、楽しさを伝える指導を行ってまいります。

プロフィール

大石 鉄也

1979年11月26日生まれ。静岡学園高等学校から川崎フロンターレ入団。(在籍8年)川崎フロンターレ在籍時代に1年間、ブラジルグレミオに留学。2004年に現役を引退。現在は、子どもたちへの指導を行いつつサッカースクールカリキュラム開発及び指導者の育成にあたる。