イケメン開拓者たちのアイドルになるべくパートナー・アレッティオと
二人で開拓地を駆けまわる新人開拓者ドロシー。
二人はこの地に名を残す人物となれるのか?
『フロンティアゲート』内の大冒険を毒舌交えて日誌形式でドッセイ! っと綴る、
縦塗横抹な連載第3回。

開拓者のみんな、こんにちは。
プレゼントしてほしい素材は"丸い骨"、
アイドル開拓者のドロシーです♪
今日も今日とて
アイドルとしての知名度を高めるために、
アレッティオって子とパートナー契約して
開拓開拓、冒険冒険の毎日です。
どうして前回の日誌以降
ずっとアレッティオと組んでるのかって?
あー、最初はね、
友だちが多そうなヤツだから
「私のアイドル人気の布教のために」って思って
クエストとか付き合ってたの。
それがさ、なんていうか。
しばらく一緒にいるうちに
「相棒はこの子でいいか」とか思えてきちゃって。
アイツの暑苦しさに慣れちゃったというか。

必死こいて頑張って
冒険してるとことか見てると、
「かわいい熱血バカだなぁ」とか
ちょっと思えてもきたりして、さ。
ああ、勘違いしないで、
恋愛感情なんて見事にゼロだから!
プンクック1匹がうちのパーティーを
全滅させるぐらいに可能性はゼロだから!
そこは誤解しちゃダメ。
だってほら、
ドロシーはみんなのアイドルだもん☆
きゃはっ♪

え? そんなこと言っても本当は仲がいい?
こないだ自分の部屋で
アレッティオの装備を
見繕ってあげてただろ、って?
見繕ってたっていうか、
仮にもアイドルの隣に立つのに
「あの衣装はないなー」って思ったから
私が装備を選んであげただけ。
ほら、パートナーだって言うなら
ちゃんと私を引き立ててくれなきゃ困るもん。

あ、でもさ、
装備で言えば腹立つことがあるんだ。
アイツ、自分の装備買うときに
自分でお金払わないの!
誰が払ってるのかって?
私に決まってんじゃん、
小銭分まで全部払ってんだから!
ヒモ? ヒモ生活も目論んでるの、アイツは!?
ってか、物品の売買の概念がわからないぐらい
脳ミソまで暑苦しく煮立ってるとか?
ありえないわよ、ホント。
まぁ、アイドル街道驀進のための
先行投資だと思って割り切るけど。
アイツが開拓者として成功した暁には
まとめて返済してもらうんだから。ふん。
……とか言ってたら。

ノリと勢いで
二人でテルマエ(お風呂)に行くことになって。
ぐぬっ……。
なんか、"裸の付き合い"っぽくて
私も無駄に照れんじゃんか!
しかも、アレッティオまで照れてるし!
は、ハズい……!

そんな恥辱にガマンして
そのあともアレッティオとクエストしてたら。
うん、ドロシーの頑張りを
神様は見てくれてたんだね♪
知らない開拓者に声をかけられて。
で、その開拓者曰く……。
ムハーーーーーーーーッッッッッ☆!!!!!☆
私、「期待の新星」って呼ばれてるっ!!
拠点じゃ私の話で持ちきりっ!?
こ、これは……、
ついに私のアイドル人気が爆発したってことね!
きたわ、キタキタ、時は来たっ!!
これよ、この瞬間を私は待ち望んでたのよっ!!
よくよく話を聞いてみたら
開拓者としての力量を認められて
名が売れてきてるらしいんだけど、
それでもぜんぜん構わないわ!
ドロシーっていう名前が知れ渡れば
結果オーライなんだから、ね♪

残念ながら
アレッティオには声がかからなかったけど、
そりゃもう、人としての魅力の差だもん、
しょうがないわよ、うん。
アレッティオなんて、調合用素材で言えば
土と同じぐらい印象が薄いんだから。

ともあれ、私のアイドル伝説は
うまく軌道に乗り始めてるみたい!
その勢いと調子に乗って、
アレッティオとの昇級クエストとか
その他諸々細かいクエストをサクサクっとクリアー。
うんうん、いい感じ♪
アイツも最近、私の引き立て役が
ずいぶんと板についてきたじゃん。
ま、当然っちゃあ当然、だけど。
それなりに長い時間、一緒にいるんだもん。
思い返せば
アイツとはいろいろあったなぁ……。
あんなこととか、こんなこととか。

とか、柄にも無く一人で感傷に浸ってたのも束の間。
とあるクエストを受けるか受けないかの話で
アレッティオとケンカしちゃった。
ってか、アイツが勝手に
私に嫉妬して怒ってるだけなんだけど、さ。
「てめぇばっかり拠点で名前が売れてるからって
浮かれてるんじゃねぇぞ!」
とか言うけど、
元々私はアイドルとして名前を売るために
アンタと組んでただけだし。
それに、

「俺は……俺はお前に劣ってる訳じゃねぇ!」
だなんて。
たしかに暑苦しいヤツとは思ってたけど、
本気でそんなことは
思ってなかったっていうか。
っていうかさ、
じ、じゃあ逆に私からも問いたいわよ。
「どこが私に勝ってるんだ」って。
バカだよね、あんなこと言うなんて。
せっかく一緒に冒険して
ちょびっとだけ仲良くなったっていうのに。
裸の付き合いだって、してやったのに。
一方的にパートナー解消して
どっか行っちゃうしさ。
もう知らない、あんなバカ。

なんだか頭がこんがらがってて
胸がムカムカするから、
頭冷やしにテルマエに来たのはいいけど。
ここってさ。
一人だと、こんなに広いんだ。
……知らなかったな。
アレッティオがいなくなって、
これからどうしよう。
違う、アイツが必要とかじゃなくて。
開拓は二人一組がルール、だから。うん。
……。
……ああ、そっか!
新しいパートナーを見つければいいのか!
この拠点には他にもいろんな開拓者が
いるんだもんね、
さらなるアイドル道の開拓を手伝ってくれそうな
開拓者をその中から見つければいいんだ。
うん、それに決まり。
アレッティオなんて、もう知らん。
あんなヤツは、うん……。
ああ、ごめんごめん、
私、アイドルだもんね。
拠点で話題の、期待の新星だもん。
いつも、笑顔でいなきゃ☆
じゃあ、また次回会いましょ。
ああ、私の理想のイケメンは何処――。






