ときめきメモリアル Girl's Side 3rd Story 特別企画!座談会 制作チームに気になるあれこれ聞きました。
メンバーはこの3人!!内田明理プロデューサー「ガールズサイド」シリーズ、プロデューサー。 谷口淳一ディレクター「ガールズサイド」シリーズ、ディレクター。 小松原里枝子チーフデザイナー キャラクターデザイン担当。
第1回 発売後の感想 シナリオ裏話第2回 新システム イベントについて第3回 キャラクターデザインについて第4回 ファッションについて
第1回 発売後の感想・シナリオ裏話
発売後2カ月ほど経ちましたが、率直な感想をお教えください。
三角関係やW大接近といった、新システムを楽しんでいただいているという話を聞くと、すごくうれしいです!
はじめての試みなので、難しく思われてしまうのでは?とか、逆に簡単すぎるのでは?と不安でしたが、少しだけホッとしています。
私は発売後2週間くらいで、ネットなどでみなさんの意見を見たときに、攻略のパワーにビックリしました。
私が半年くらいかけてやりこんだ部分が、あっという間に攻略されていたので(笑)
本当に今回は、みなさんの攻略の勢いがすごいですよね。DSになってから初の完全新作ということもあったと思うんですが、
ここまでやっていただけるなら、チェックも手伝ってもらいたいくらいです(笑)。ボランティアを募集しようかな?
本当に手伝ってもらいたいです(笑)
今回は、発売前から「あそこでこんな特集やってたよ」とか、お客様同士のネットワークが広がっていましたよね。発売直後から、
すごい勢いで情報が広がっていきました。
でも、これだけ攻略していただけると、うれしい悲鳴が出ちゃいますよね(笑)。もっといろいろな仕掛けを入れておけばよかったかな。
皆さんのご意見を聞くと、今回の作品では、普段あまりゲームをプレイされていない方も多くプレイされているようでした。
そうですね。三角関係のシステムのおかげかもしれないのですが、以前よりもドラマ性が強くなりました。そういった部分で、ゲームというよりも
小説を読むような気分で遊んでいただくことができて、普段ゲーム慣れしていない方も楽しめたのではないでしょうか。
三角関係システムについては、以前内田Pが「三角関係モードの採用はのるかそるかの決断だ」と話していましたが、実際にやってみていかがですか?
実際にやって、よかったですね。
三角関係システムについては、発売後にみなさんから「どちらか片方と別れるのはつらい」とか「せつない」という言葉をいっぱいいただきました。でも、そういった部分も含めた恋愛シミュレーションを楽しんでいただきたい、といつも考えていたので、今回の試みはうまくいったと思います。
三角関係もそうですが、今回はチャレンジが多かった分、時間もかかりましたし、心配事が多かったんですよ。
でも、結果的に満足のいくものに仕上がったんじゃないかなって思いますね。少なくともここにいる3人は満足してるんじゃないかな?
はい。そうですね。
はい。満足いく仕上がりになったと思います。
三角関係やADVイベントといった新要素が追加されたことで、シナリオ量が膨大になったと伺いました。
そうですね。想定していた量の倍くらいになったので、しんどかったですね。
特に琉夏くんとか琥一くんとかのシナリオは、かなりヘビーな部分があるので、彼らのパートを描いているときはすごく重い気分になってしまって。夜な夜な終電が終わったあとの道を、深刻な顔をして歩いている姿は、さぞや不審者っぽかっただろうな、と思いますね(笑)
琉夏くんや琥一くんの話は、最初から深くなると考えていらっしゃったんでしょうか。それとも作っていく過程でどんどん深くなっていったのでしょうか?
今回は最初から、家族や兄弟のことを書こうと思っていました。突飛な話ではなく、普通の生活のなかで起こりうる辛い話なので、
その分インパクトのある話にはなるだろうな、とある程度予感はしていましたね。
今回はADVイベントという、本人が自分の気持ちを読めるシステムが追加されましたが、このシステムが入ったことで話が深くなったということはありますか?
もちろんあります。今までは伝えにくかった本人の内面部分を語ることができるようになりましたからね。それに、実際に書くときも語り口の違いやギャップというのを意識してやっていたので、物語や人物を深掘りして伝えることができるようになりましたね。
これまでは、主人公が裏情報を知るためには、その場にいる必要がありました。でもADVイベントが入ったことで、それをやる必要がなくなった。
そういったところで、自然といろいろなエピソードを入れやすくなりましたよね。
それに、ADVイベントは意外と書きやすいんだよね。通常の会話だけだと、違和感のないような流れにしつつも、適度に情報を入れたシナリオにしなければいけないので、非常に大変なんです。場所によっては俳句をひねりだすみたいな部分もあったりして(笑)。
なので、ほかのイベントを書くよりも、ADVイベントのほうが文字あたりの進捗スピードは全然速かったです。
谷口Dがシナリオ制作で気をつけたところをお教えいただけますか?
自分は、プロデューサーをはじめ、シナリオライター陣に書いてもらう立場なので、いかに書いていただくか、みたいなところが大変でした(笑)
ホントにねぇ。よく辛抱強くがんばってたねー(笑)
僕としては、琉夏くん・琥一くんという兄弟の話について、いかに多く書いてもらうか、というところがチャレンジポイントとなっていましたので、
内田Pにはご苦労をおかけしました。
谷口Dのチャレンジポイントだったんだ(笑)
実は、隠れたチャレンジポイントでした。
いやー、ぎりぎりまでかかりましたね。
今回導入された新システムである、三角関係とADVイベントについてお聞かせください。
やっぱり新規仕様のところはフォーマットがないので、いろいろと試行錯誤しました。
最初は三角関係も自由な組み合わせでできるように、とか話していて。
でも、いざチャレンジしてみると、「これは固定したほうがおもしろい」ってことになりました。
小松原さんは、シナリオ制作当時のことを思い出すと、どんなことが思い出されますか?
シナリオに大きくかかわるのは今回が初めてだったんですが、本当に大変でした(笑)
けっこう時間もかかってしまいましたし。慣れてくるとザクザク埋まっていくようになったんですが、いざ読み直してみると、誤字脱字があったり、
やりたいことばっかり書いてあって破綻していたり……。ライターさんってすごいなぁ、と今回で尊敬しちゃいましたね。
いつもはデザイナーとしてやっていたところにライターの仕事が入ってきたわけですから大変ですよね。
そうですね。あと大変というか、悲しかったのは、ゲームプレイする前に全部のシナリオを読まなきゃいけなかったっていうところかな(笑)
いつもだったらザーっと読んで、気づいた点や流れの違いとかを調整するんですけど、今回は自分が書くためにすべてのシナリオと人間関係を理解しなければならなかったですから。
次回は、三角関係とADVイベントの秘密に迫ります!
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