大変な時期ではありますが、『パワプロ2020について熱く語っておきたい!』ということで・・・。
今回のパワプロ前夜祭は、3密を避けてリモート収録にてお届けいたします。
お決まりの質問ですが、今作はなぜ大学編?
『パワプロで目指せ世界一!』というコンセプトが最初にあったので、企画段階からすぐに大学編でいこう!と決まりました。
社会人編→高校野球編→と続いて、実に6年ぶりの大学編です。
久しぶりだったので企画段階から楽しみでした。
『パワフル農業大学』『提供国際大学』『エジプト大学』と、バリエーション豊かな世界観ができました。
ちょっとぶっ飛んでますけど。
3シナリオともワクワクする世界観になったと思います。
それぞれがちゃんと個性的で。
企画段階では、「エジプト大学?これ大丈夫!?」って不安でしたけどね。
『練習』ではなく『建造』ですもんね・・・。
(笑)
まず一つ目のシナリオ『パワフル農業大学編』ですが。
最初にプレイする『サクセス』として、基本ルールや楽しみ方を知ってもらおう、というのがコンセプトですね。
初めての人にもわかりやすくという狙いから、あまり複雑なシステムにならないようにしました。
企画序盤ではその辺に長けたパワプロアプリの制作スタッフにも協力してもらいましたね。
目新しい点として、四季を感じられるシナリオにしよう、というのはありましたけど、できるだけシンプルなゲーム性にしたかった。
実行するのは『練習』だけ。
他に特殊なコマンドはないので、テンポいいですよね。
そうそう。
これは面白いと思いました。
従来のコンシューマー用パワプロではなく、感覚的にパワプロアプリに近いというか。
種まきは意識しなくてもプレイできますよ、という。
収穫する作物によっては体力を回復してくれますよね。
あれは地味にうれしいです。
種まきの後しばらくしたら勝手に作物は育って『収穫』できる状態になりますけど、『水やり』の意味は?
『水やり』をすると『収穫』時の効果が高くなります。
したときと、しないときの差、結構ありますね。
基本的な取得経験点(※)の割り当てが他の練習とは違うんですけど、もう一つの特徴は、仲間の評価が上がりやすいことです。
※経験点・・・選手育成の基礎となるパラメータ。
なるほど、評価を上げたいメンバーがいるときに実行したら良いんですね!
それとこのコマンドを何回か行うと、まける『種』の種類が増えることもあります。
『金の〇〇』ですね。
効果が高いですから、先にこれを増やすのはひとつの戦法かなと思います。
こういったアンロックの要素は他にもいろいろあるんですよ。
サクセスモード全体にちりばめられてますよね。
大会優勝とか特定キャラのエピローグを見るとか。
たくさんあるので、それらを探すのもかなりやりがいがあるかも。
ところで『実習練習』ですけど、実は制作スタッフの間でも使いどころはバラバラで・・・。
単純に練習のひとつとして、育成したい選手に応じて適切な練習を選ぶというサクセスの基本的なプレイスタイルに組み込んでもらえれば。
人によって攻略パターンはだいぶ違うんじゃないかと思います。
プレイを重ねると分かると思いますけど、実は噛めば噛むほど味が出る、スルメ的なシナリオです。
これまでの第一シナリオと違って、最終的には他シナリオにも引けを取らない選手の育成が可能になるんじゃないかな。
最初にプレイするシナリオとしては変化球すぎない、ちょうどいいところに収まってる感じはしたね。
ちなみに梅雨の時期は『水やり』1回分だけお得なんですよ。
雨が代わりに水やりしてくれる、ということです。
二つ目のシナリオ、舞台は『提供国際大学』ですね。
実力主義の大学ということで、アクション野球に重きを置いたゲームシステムです。
それをベースに、企画の途中から出てきたスポンサーシステムのアイデアを加えて、これなら面白くなりそうということで進めました。
重ねて、これまでサクセスの社会人編で登場した企業をスポンサーとして出したら面白いだろう、みたいなアイデアも出てきて。
監督の行う試験のノルマを達成すれば、スポンサーから報酬が得られるという、シンプルなシステムです。
試験は定期的に行われる『実力調査』と『試合』です。
報酬はいろいろありますけど、練習環境が良くなる系が多いですね。
練習時の取得経験点が上がるとか、練習レベルが上がるとか。
試験の時の『合格ライン』って、毎回違いますよね?
例えば・・・ほそぼそ製薬とミゾットスポーツが出てきたら、
・ほそぼそ製薬・・・5点
・ミゾットスポーツ・・・10点
が合格ラインなので、5点以上取れば試験クリア。
ミゾットスポーツにもスポンサーになってもらおうと思ったら10点以上取ればいいんですね。
シナリオが進むにつれて合格ラインが上がっていくってわけじゃないんですね。
ランダムですけど、後半の方が上位の企業が出やすくなってます。
ゲーム開始時、上位企業はロックされてて出てこないんですけど、条件を満たせばロックが解除されるんです。
解除の条件は、スポンサーを得た回数が多いですね。
例えば『〇〇〇重工』は、初期のスポンサー企業のうちどれでもいいから3回スポンサーになってもらえばいいと思います。
じゃあ単純に実力調査でいい成績を上げていけば、どんどんいい企業が出てくる。
そうそう。
そうすればどんどん練習環境が良くなるので、強い選手が育成しやすくなるってことです。
成績次第ではさらに追加報酬が発生することもあります。
例えばホームランを3本以上打ったらパワドリンクがもらえたり。
これも企業によって設定が違いますけど。
とにかくバッターなら打ちまくればいいし、ピッチャーなら打たせなければいい。
結構緊張しちゃって打てない事多いんですよね・・・。
こっちからスポンサー企業を選ぶことってできないんですか?
100%狙える仕組みにはなってないですけど、ある条件で発生する選択肢から選べるようにはなります。
全シナリオとも、基本的には練習さえやってれば進むようになってるんですけど、そこにアルバイトやデートコマンドをどのタイミングで行うのか、どう準備しておくのかっていうのが、攻略のコツですね。
スポンサー企業の中には、懐かしい名前がちらほらと・・・。
そこ、シリーズユーザーさんたちにはめちゃくちゃ楽しんでもらえるかも。
パワプロクンポケット(※)に登場した企業もありますよね。
企業ロゴやマークも、アイコンとしてちゃんと再現しました。
※パワプロクンポケット・・・実況パワフルプロ野球シリーズの派生コンテンツ。特徴である濃いシナリオとミニゲームにハマったファンは多い。
運が重要な三つ目のシナリオ『エジプト大学編』ですが・・・。
まず見た目がインパクトありますよね。
この大学って、日本にあるんですよね?
第一シナリオが初心者でもわかりやすくシンプルに、第二が実力主義で、第三は変化球タイプでちょっとおふざけな感じ。
まあいつものパワプロのノリですね。
ピラミッドの建造はどうやって進めるかというと・・・。
一定の建造度で発生するイベント、結構面白いですよね。
エジプト大学のキャラたちが、ミニコントを繰り広げてくれます。
たくさんあるので、全部見るのは大変かもしれません。
そのイベントって重要なんですか?
もちろん報酬はあります。
でも建造度を上げる方が重要かも。
ていうかなんでピラミッドなんか建てることになるんですか?
ああ、それを主人公たちが手伝うと。
そもそも彼らがここに来たのはなぜかという事にも、彼女の魔術が影響してるんですよね。
王様のためにと思って余興としてやった魔術が失敗して、現代に飛んできちゃった・・・というのが、このシナリオの始まりです。
で、そのセティーヌの『魔術』ですが、毎月主人公にかけてくれます。
練習時の経験点が上がったり、ケガしにくくなったり、いろんな効果があるんですが、マイナス効果が発動することもあります。
運が大事ってことですね。
魔術の効果ってランダムですか?
基本はそうですけど、セティーヌの評価を上げると選択できるようになります。
まあ選んでもハズレる時はハズレますが。
プチダイジョーブ博士って感じですね。
成功率はダイジョーブ博士(※)よりも高い?
※ダイジョーブ博士・・・スポーツ医学の権威。科学の進歩のため、日々研究を続けている。
選択肢『強力な魔術』は結構確率低いですけど、当たれば報酬はデカい。
博士とどっちが成功率高いかは、プレイして感じてほしいですね。
ってことは、このシナリオでは魔術師セティーヌと仲良くなることが大事なんですかね。
運的要素が高い仕組みだけど、例えばさっきの魔術選択みたいな手堅い部分をうまく織り交ぜれば、良い選手が育成できるシナリオだと思います。
今作も超個性的で楽しい新キャラクターが数多く登場します。
https://www.konami.com/pawa/2020/mode/success_chara
スキルシステムは今回も健在?
もちろんそれぞれのキャラから超特殊能力ももらえますよ。
そういえば今作では、これまでのシリーズに登場したキャラとのイベントもありますね。
試合前イベントでの掛け合いで、そのあたりも楽しんでいただければ。
キャラによっては、アルバイト先で登場することもありますよ。
パワプロ2018で初搭載されたキャラクターのアニメーションですけど、2020でも続投ですね。
今作でも楽しんでもらえたらいいなと思います。
杖をくるくる~って回す感じが良く出てる。
目の色が変わるのも雰囲気ありますね。
デザイン的に揺れる物が多かったので、生き生きした感じが出しやすく、より可愛くなったんじゃないかなって思ってます。
そうです。
猫のしっぽっぽい動きをするんですよ。
ビネット(※)風ということで、実際にこんな感じの立体物が作れたらサイコーだなって話をしながら進めました。
※ビネット・・・小型のジオラマ
引っこ抜いた野菜をキャッチする矢部くんが面白い。
見るだけで楽しそうな感じがワクワクしますね。
何回も見たくなる。
パワ農はいろんなところで季節の移ろいが感じられるのも好きです。
背景イラストが四季によって変化したり、雨や雪が降ったり。
メインメニューの一画面だけでも見てて心地がいい。
エジプト大学編で砂ぼこりが舞うのも、すごく砂漠っぽくて臨場感があります。
キャラクターボイスもアニメーション同様、今回も搭載されてます。
シナリオチェック中、ボイスが追加される度にテンション上がってました。
わかります(笑)
ひたすらプレイして見慣れたシナリオでも、音声やBGMが入ると景色が変わるというか。
キャラクターにあった声優さんを決めるのは大変でした?
色々と議論しながら決めましたが、意外とスッと決まった印象はあります。
アルバムのおまけコンプイベントは特に見ごたえ、いや聞きごたえありますよね。
フルボイスですから。
必聴です!
ところで、パワプロシリーズに毎回登場するレギュラーキャラたちにも、今回はボイスがついたんですけど。
先生の声を聞くためにわざとケガしまくってるってホントですか?
おかげで全然主人公が育たないんですよー。
(笑)
そして、とうとう矢部くん(※)にも声がつきましたよね。
※矢部くん・・・主人公の親友。ボケもツッコミもこなす名バイプレイヤー。
彼は登場するイベントも多いですし、思い入れがあるシリーズのファンもいるでしょうから、キャラ付けをどうしたらいいかなど、かなり慎重に検討しました。
声優さんが決まったのも最後でしたよね。
収録時も、例えば『でやんす』の『で』と『や』のどっちにアクセントを持ってくるのがいいんだろうとか。
セリフによってそれを変えたりもしましたし。
『やんす』には結構悩まされました。
『やんすに悩まされた』(笑)
声を担当された大谷 育江さんにも相談させていただいたりして。
声優さんはみなさん、キャラクターについて事前に色々と考えてくださっていたので、すごくありがたかったです。
やんすに限らず、ちょっとしたイントネーションでシナリオの温度感が変わってくるので重要ですよね。
キャラの感情の伝わり方が、その短い声ひとつで変わってくる。
重要といえば、各シナリオに流れるBGMも。
パワフル農業大学編はのどかでゆったり、提供国際大学はちょっと高貴なイメージ。
エジプト大学は分かりやすく民族音楽の雰囲気でと、すごく作りやすかったです。
エジプト大学はベタですごく良かったです。わかりやすい。
それぞれ絵と共に世界観を後押しできてるかなって思います。
細かい挙動なんかも含めて、より快適にプレイできるよう調整したところが結構ありますよね。
ああ、なんかプロローグ始まるまでスッと進むなーと思った。
通る画面が少ないんですね。
時短的な話でいうと、テキストの早送り機能が改良されてます。
1度押せばずっと早送りしっぱなしになりますよ。
楽ですよねーこれ。
2018に比べると、体感的には倍ぐらいのスピードに感じます。
そもそもクリアまでのプレイ時間が短くなった気がするんですけど・・・その早送りのせい?
2018にあったパワマップがなくなって、キャラの追っかけが練習に集約されたからじゃないかな。
イベントの発生はランダムなので。
パワマップがなくなったなら、彼女キャラとのデートは?
各シナリオのシステムに集中できるようになったのも、練習に集約されたおかげかな。
テンポよくゲームが進むので、周回プレイがしやすくなったと思います。
シナリオによるプレイ時間の差もあまりないと思います。コマンド数も同じですし。
実力調査と試合でアクション野球が多い分、提供国際大学が少し長いかもしれないけど。
あの、アクション野球って、やっぱり難しいんですけど・・・。
なかなか打てないです。
ショップの機能も見直しましたよね。
超地味なんですが超お気に入りの便利機能を。
『あきらめる』でゲームをやりなおした時に、中断前の設定が残るようになったんですよ。
名前やポジションを入力しなおさなくていいのがホントに地味だけどラクチンなんです。
こうやって挙げると結構多い・・・。
どれもあんまり目立たないけど快適プレイには必須のところですね。
見るだけでは分かりにくい部分なので、ぜひプレイして感じてもらえればと思います。
そういえば、今回は全国大会のあとに何か・・・。
それ、まだ秘密です(笑)
ではちょっとだけ。
ある条件をクリアすれば、全国大会の後、もう少しシナリオが続きます。
〇〇〇が主人公の仲間になったり、〇〇〇〇はその逆で敵になったり。
バトルマンガの最終戦みたい。
熱い展開が待っているので、乞うご期待!ですね。