くらもちさん、高屋さん同様、『Girl's Side』は初代版から全てのシリーズをプレイされている松下容子さん。『Girl's Side』(PS2版)の氷室零一先生を始め、『1st Love』(DS)の蒼樹千晴くん、『3rd Story』の不二山 嵐くん&新名旬平くんの三角関係コンビなど、シリーズを通してお好きなキャラクターがいっぱいいるそうです。さらに、キャラクターの中で唯一シリーズ総出演の齋藤くん(※1)もお気に入りで、ランダム登場ゆえに、会えないと寂しいとか。そんな松下さんに『Girl's Side』シリーズについて語って頂きました。
『Girl's Side』シリーズをプレイ頂いたきっかけを教えてください。
当時、愛読していたゲーム雑誌にて、紹介記事を目にしたのがきっかけです。『あの「ときメモ」の女性版…?これはやっておかねば!』と。その記事には、葉月珪くんのイベントシーンが掲載されていて、『コテコテ少女マンガの世界だったらキツイなぁ』と思いつつも、定期的に公式サイトをチェックしていたところへ…花椿(吾郎)先生衝撃のご登場でした。『これが世界のファッションリーダーとかどういう世界観(笑)? しかもCVが速水奨氏!? マジっすか!?』と言う感じで、これだけで私の笑いのツボにクリーンヒット。速攻で予約しましたね。キャスティングされた方は本当に素晴らしいお仕事をなさったと思います。初めてプレイしたときの感想は、『こりゃオリジナル版があれだけ支持されたのも解るわ…』ですね。とにかく、ゲームとして本当に面白かったです。
プレイして印象に残っているところを教えてください。
『Girl's Side』では、ヒムロッチ(氷室零一先生)のセリフ、「どうでもよろしい」がなんと言っても強烈でした(笑)。教師イコール聖職時代の人間なので、『いやいや、ダメでしょ、先生(笑)』と色々ツッコミながら遊んでいましたね。ほかにもデート後、家の前で他の男の子と鉢合わせとか、爆弾(※2)がつきまくりとか、女の子のライバルイベント(※3)など、『3rd』に比べると鬼のような仕様でしたが、その分一番記憶に残っている作品です。『2nd』は、外出先のイベントで佐伯瑛くんのコンタクトを壊してしまうお話が好きです。私はメガネをかけないので大変さは良く分からないのですが、佐伯くんが恥ずかしそうに「(メガネ店まで)つれてって」と言うのがすごくかわいくて。ちなみに佐伯くんで初めて親友プレイ(※4)をしたのですが、あまりのツラさにトラウマ化し、以降、親友イベントはすべて封印しています。『3rd』は、(桜井)琉夏くんのADVイベント『陽のあたる場所』のお話で、お母さんのサンドイッチのくだりは、クリア後にすぐ読んだこともあって、しばらく涙が止まらなくなり、『頼むから、長生きしてくれ、琉夏くん!』と思いました。
『Girl's Side』シリーズの魅力について教えてください。
“ゲーム”として面白い所ですね。大半の乙女ゲームと違ってパラメーターを上げるという作業があるので、ゲームをやってる感があります。占い(※5)にあわせて予定を組んだり、相手が好む服の組合せ(※6)を研究したり、うっかりクラブ(※7)活動を忘れてヒムロッチに怒られたり(笑)と、想定外の事態も考慮しつつ綿密に計画を立て、場合によっては好意を寄せてくれる相手をも切り捨てて、狙ったエンディングまでもっていく、という達成感が感じられるのが、私は好きです。逆にパラメーターという数値関係なく、攻略できるキャラがいるというのも、懐が広くていいなあと思います。また、好感度、デート場所等によって細かく変化する膨大な台詞パターンを見るだけでも、制作陣のやる気がびしびし伝わる。作品に対する愛情をゲーム中の随所に感じられる点が、やはり一番の魅力かもしれません。
今年3月にはPSP版『Girl's Side Premium ~3rd Story~』を発売致しました。ご感想を頂けますか。
Live2Dを目にしたときの衝撃! DS版を持っているので買うか迷ったのですが、あの滑らかに動くキャラクターを見れば十分おつりが来るレベルかと。蓮見(達也)くんのエンディングでは懐かしいものが出てきて、ちょっと嬉しかったですね。
まだ『Girl's Side』シリーズをプレイされたことない方にオススメするとしたらどんなところでしょうか?
王道の学園モノでクセが無いので、乙女ゲー初心者の方にも自信を持ってオススメできるシリーズだと思います。主人公に関しては、自分で好き勝手に妄想して楽しみたいタイプなのですが、『Girl's Side』の主人公は無個性で、イベントイラストに一切登場しないのも個人的にポイントが高いです。あとは何と言ってもプレイヤーの名前を呼んでくれるとかすごすぎですよね。場合によってはうまく呼んでもらえないのもご愛嬌です(笑)。
最後に、今年は『Girl's Side』10周年を迎えます。一言いただけますでしょうか。
10周年、まことにおめでとうございます。ヒムロッチとの爆笑ドライブデートからもうそんなに経つのかと思うと感慨深いです。これからも乙女ゲーの最高峰として、攻めの姿勢で常にトップを走り続けて頂きたいと思います。
男子を初詣に誘って冷たく断られた後の、花椿さんからのお誘いはとてもありがたかったし、みよちゃんのアドバイスは手探り状態の攻略初期には必須でした。持つべきものは良い友人です。