おかげさまで、ときめきメモリアル Girl's Side 10周年! 2012/06/20

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『Girl's Side』10周年 & PSP版『ときめきメモリアル Girl's Side Premium~3rd Story~』発売記念 ときめきメモリアル Girl's Side好き 漫画家さんにきく! 『Girl's Side』シリーズ10周年とPSP版『-Girl's Side Premium ~3rd Story ~』発売記念を兼ね、日ごろから『Girl's Side』シリーズファンを公言してくださっている少女漫画家さんにインタビューを実施! -Girl's Side Premium ~3rd Story ~

くらもちふさこさん編

初代『Girl's Side』(PS2)から全シリーズをプレイして頂いているというくらもちふさこさん。以前、ある雑誌で『Girl's Side』ファンとしてプロデューサー・内田明理と対談をしていただいたことも。そのときに内田Pが明らかにしたのが、くらもちさんの代表的な作品のひとつ『Kiss+πr2』の主人公・雑賀喜由(※1)が『Girl's Side』の葉月珪誕生のヒントになっており、雑賀に出会っていなければ、葉月は生まれていなかったということ。また、くらもちさんの『花に染む』に登場する圓城陽大(※2)は『Girl's Side』シリーズの影響を受けているそうです。そんな『Girl's Side』シリーズと縁の深いくらもちさんから『Girl's Side』シリーズへの思いを伺いました。

『Girl's Side』シリーズをプレイ頂いたきっかけを教えてください。

もともとは男性向けの『ときめきメモリアル』を遊んでいました。
狙っていた女の子は、伝説の樹(※3)の下に来てくれなかったんですけど(笑)。
プレイし終わって、このゲームの逆バージョンが出ないかな?と構えていたところに発売されて即買いしました。実際プレイを開始したのは仕事の関係もあり半年後でしたが、プレイを始めたら、無理してでもすぐにやらなかったことを後悔したほどです。
『Girl's Side』を始めた時は、正直こんなにハマると思ってなかったんです。今までの私はいわゆる二次元のキャラクターに心乱されることなんてなかったですし、マンガを描くときも二次元のキャラクターをモデルにしたことはほとんどありませんでした。ですが、『Girl's Side』をプレイし、葉月珪くんに出会い、進めていくうちに、顔が熱くなるくらいハマり、初めて二次元のキャラクターに対してリアルな男性に向ける想いを持ちました。

葉月くんには特別な想いを持っていただいているのですね。

そうなんです。ユーザーの中には全クリ(全キャラクタークリア)している方って結構いらっしゃるじゃないですか。私にはそれが分からなくて。どうしてあんなに珪くんにゾッコンだったのに、次に行けるんだろうって。ゲーマーとして全クリは憧れるし、別の角度から珪くんを見るのもいいかも知れないとは思うんですけど、でも…どうしてもできないんですよ(笑)。

そういうお話をしてくださるお客様も多くいらっしゃいます。せっかく買ったんだから他のキャラでもプレイしてみようと。でも、結局、好きなキャラクターのエンディングを迎えてしまうそうです。

本当ですか!よかったです(笑)
結局、珪くんを二次元の男性として見ていないからなんでしょうね。

プレイして印象に残っているところを教えてください。

(珪くんが)自分の名前を呼び捨てにした瞬間ですね。ある時、プレイしていたら珪くんが「ふさこ」って呼び捨てにしたとき、思わず「ぎゃーっ」って叫んでしまいました(笑)。普段、テレビを観ていたり本を読んでいても、笑ったり、独り言を言ったりするタイプではないんです。そんな自分が呼び捨てで呼ばれた瞬間に声を出したことに驚きました(笑)。あと、余談ですが、『Girl's Side』シリーズをプレイするときのポリシーとして、(彼に)お祝いしてもらいたいがゆえに誕生日も本当の誕生日でやります。本気勝負ですから!

そんな珪くん、実はくらもちさんの『Kiss+πr2』に登場する雑賀くんがヒントになっているそうですが。

そう言って頂けるのはすごくうれしいんですけど、私の中では珪くんと雑賀くんはまったく別物なんです。私、雑賀くんにはときめかないので(笑)。でもこんなにも珪くんを想うのも、きっとシナリオの影響が大きいんだと思います。失礼ながら、これまで「ゲーム」は作り物という感覚を持っていました。でも、『Girl's Side』は(キャラクターの)セリフひとつひとつが作り物ではなく、納得できるものばかりでした。他にはない練り込まれたシナリオこそが『Girl's Side』の最大の魅力ですね。

シナリオといえば、DS版『3rd Story』から「ADVイベント」という仕様を追加致しました。これは、主人公(プレイヤー)の裏で、男の子達に起きた出来事やそのときの思いが描かれており、今年3月に発売したPSP版『Girl's Side Premium ~3rd Story~』では、シナリオを大幅に追加しています。こちらはいかがでしたか?

実の妹が先にシナリオを読んでいて、「まだ読んでないから言わないで」と耳を塞いでいたら「まさか裏であんなことになっているとはね」と意味深なこと言われたのを覚えています(笑)。このイベントは本ストーリーを膨らましたというよりも、私たちプレイヤーの疑問や希望に応えてくれたという印象です。キャラの本心が見えますが、主人公には知られていない部分なので、とても切なく、そして彼らがその分愛しくなります。
自分の中で新鮮だったのが、男の子がまだ「好き」や「ときめき」状態ではないときに主人公とデートした後の感想が描かれていたこと。ある段階で物語の断面を見てみるのも面白いですね。

最新作であり、シリーズ初となるPSP版『Girl's Side Premium ~3rd Story~』をプレイされた感想を頂けますか。

プレイ中ですが、今の段階ではアプローチモードにやりがいを感じています。
まだ慣れていないので彼にうまく近づけないんですけど…。あと、ボーイズライフはキャラの動きがカワイイ!部屋で飼っている熱帯魚をボーっと観るような感覚で癒されています。きまぐれプレイでは、『3rd Story』でお気に入りの設楽(聖司)くんに小悪魔タイプ(※4)でプレイしてみたいと思います(笑)。

まだ『Girl's Side』シリーズをプレイされたことない方にオススメするとしたらどんなところでしょうか?

プレイしたときの印象でもお話させて頂きましたが、彼の態度がいきなりラブラブモードに変わる、その“豹変”です。毎日がつまらなく感じるようになった時、感動することが少なくなった気がする時、良くも悪くも男の子が“豹変”する瞬間は、すごく刺激的です。

最後に、今年は「Girl's Side」10周年を迎えます。一言いただけますでしょうか。

『Girl's Side』10周年おめでとうございます!ふと気付けば歴代の『Girl's Side』のソフトが私のベッドサイドに雑然と重なっていて、生活圏に欠かせない存在になっていました。
10年間も”ときめき”をありがとう!そしてこれからもよろしく

くらもちさんが描く、葉月珪くん!

「『2nd』も『3rd』もハマりましたけど、一番好きなキャラクターと言われたら『そりゃ珪くんでしょ!』って感じです。
一番最初にプレイしたというのが大きいのかも知れませんね」とくらもちさん。

プロフィール

くらもちふさこ

5月14日、東京生まれ。1972年『メガネちゃんのひとりごと』で別冊マーガレット(集英社)よりデビュー。以来『いつもポケットにショパン』『おしゃべり階段』『海の天辺』『Kiss+πr2』など、心温まる名作を多数発表し、幅広い読者層を魅了し続けている。『おばけたんご』後、活躍の場を別冊マーガレットからコーラス(集英社)に移す。コーラスでの初連載であり、また自身の最長編作『天然コケッコー』(集英社文庫〈コミック版〉全9巻)は第20回講談社漫画賞を受賞、2007年に夏帆、岡田将生などにより映画化した。
コーラスで『月のパルス』『駅から5分』『花に染む』など、革新的な作品を発表し続け、最新作はCocohana(集英社)連載の「asエリス」。

脚注

※1雑賀喜由
くらもちさんの作品『Kiss+πr2』の主人公。両親と別れ、一人暮らしをする孤独な高校生だが、ある日、葵という女性に出会い、運命が大きく変化していく。
※2圓城陽大
くらもちさんの作品『花に染む』に登場する神社の神主の息子。兄・陽向、従姉妹・雛と弓道に励んでいたが、ある日、神社の宝物殿で火災が発生。両親と兄を亡くしてしまう。
※3伝説の樹
ゲームの舞台「きらめき高校」の校庭のはずれにある古い大きな樹のこと。卒業式の日に、この樹の下で女の子から告白して生まれたカップルは永遠に幸せになれる、という伝説がある。
※4小悪魔タイプ
『Girl's Side Premium ~3rd Story~』では、アプローチの傾向や会話中の選択肢によって、主人公が「天使」または「小悪魔」タイプに変化する新機能「きまぐれプレイ」が追加された。ゲーム中、イタズラっぽい行動を繰り返すことで主人公が「小悪魔」タイプに変化し、新たな展開や会話の変化が楽しめる。
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