環境Environment

コナミグループの気候変動への取り組み
~気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)に基づく情報開示~
2025年12月1日 更新
2025年12月1日 更新

気候変動対応の基本的な考え方

地球温暖化対策が世界共通の長期的な課題となり、世界中の多くの国々が2050年のカーボンニュートラルを目標に掲げています。コナミグループは、事業を通じて持続可能な社会の実現に貢献し、社会から常に期待され、必要とされる企業を目指しています。将来の世代も安心して暮らせる持続可能な未来をつくるため、脱炭素社会の実現に向けた取り組みを強化しております。

温室効果ガスを削減するため、自社所有拠点への太陽光発電設備の設置や、照明のLED化によるエネルギー消費量の削減等に取り組んでおります。取り組みの具体的な内容については、当社ウェブサイトの環境ページをご覧ください。

気候変動関連の情報開示については、2022年5月にTCFD提言への賛同を表明し、提言に沿った情報開示を開始いたしました。気候変動がもたらす事業への影響や温室効果ガスの排出量等について開示を行っております。

気候関連財務情報開示タスクフォース
Task Force on Climate-related Financial Disclosures

G20の要請を受け、金融安定理事会(FSB)により2015年に設立された、気候変動が経営にもたらすリスク・機会を評価し開示することを推奨する組織。2023年に解散し、IFRS財団のもとに設立された国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)に役割が引き継がれた。

TCFDが開示を推奨する項目
ガバナンス 気候関連リスクと機会にかかわるガバナンス
戦略 組織の事業・戦略・財務に対する気候関連リスクと機会の影響
リスク管理 気候関連リスクを識別・評価・管理するプロセス
指標と目標 気候関連リスクと機会を評価・管理するための指標と目標

ガバナンス

代表取締役社長が委員長を務め、各事業の責任者等が出席する「サステナビリティ委員会」を年に4回開催し、気候変動関連の取り組みについて決定します。また、気候変動担当役員を任命しております。

サステナビリティ委員会で決定した内容は取締役会に報告を行い、定期的な監督を受けております。

決定された方針を各事業やグループ各社が実行に移し、サステナビリティ委員会事務局が取り組みの進捗をモニタリングします。

戦略(シナリオ分析)

コナミグループでは、気候変動による事業への中長期の影響を確認するため外部専門家の助言を反映した上でシナリオ分析を実施いたしました。気候変動がもたらす将来への影響を正確に予測することは困難であるため、想定し得る二つのシナリオを用いて分析を行っております。

シナリオ 予測される将来像
1.5℃シナリオ
  • 各国で積極的な気候変動対策が実行される
  • 2015年に採択されたパリ協定の目標に沿って産業革命以前と比較し、2100年までの気温上昇が1.5℃に抑えられるシナリオ
  • 脱炭素化に向けて政策の大きな変化が想定される。温室効果ガスの排出量を抑制するため各国で高い炭素税が課税される。一方で、脱炭素化のための技術開発は、補助金等の優遇を受ける
  • 環境問題に関する消費者の意識が変化し、より環境に配慮した製品・サービスが求められる
4℃シナリオ
  • 気候変動対策が進展しない
  • 産業革命以前と比較し、2100年までに気温が4℃近く上昇するシナリオ
  • 気温上昇により屋外での活動は制限される
  • 感染症の発生確率が上昇
  • 台風や豪雨、森林火災などの災害が激甚化し、自社拠点への損害・サプライチェーンの断絶といったリスクへの対応が必要
【1850~1900年を基準とした世界平均気温の変化】

【参考としたシナリオ】

  • IEA NZE(温室効果ガス排出量実質ゼロ:Net Zero Emission)
  • IEA STEPS(公表政策シナリオ:Stated Policies Scenario)
  • IPCC SSP5-8.5(共有社会経済経路:Shared Socio-Economic Pathway)

各シナリオにおいてTCFD提言が例示するリスクと機会をもとに、国際機関・業界団体のレポートや自社の事業特性を考慮した上で各事業における気候変動に関連するリスクと機会を特定しました。また、特定したリスクと機会の中で重要性が高いと判断したものについては、事業への影響度を評価いたしました。

<事業インパクト評価>
項目 概要 事業インパクト
1.5℃ 4℃
リスク 炭素税の課税強化等
  • 自社が排出するCO2への炭素税の課税強化、排出量取引の導入等による影響
原材料コスト
  • 炭素税上昇に伴うアルミニウム等の原材料コストの上昇
  • 再生プラスチックの使用拡大に伴う調達コストの増加
  • 森林資源の枯渇による紙調達コストの上昇 等
エネルギーコスト
  • 再生可能エネルギーの調達コスト、気温上昇による空調コストの増加等
異常気象等
  • 異常気象等に伴う事業活動の停滞による機会損失
環境配慮型製品の規制
  • 既存製品が、省エネ規制を受けることによる売上損失
機会 脱炭素製品
  • 脱炭素化を推進する商品・サービスの需要が増加
環境教育コンテンツ需要増
  • 消費者の環境意識の向上に伴い、環境教育関連需要が増加
感染症の拡大
  • 感染症の拡大に伴い、施設来訪者数が減少する一方で、オンラインサービス需要が増加

事業への影響度を評価した結果、いずれのシナリオにおいてもコナミグループに大きなインパクトをもたらすものはなく、レジリエントな経営を行うことが可能であることを確認いたしました。

また、評価結果を踏まえ、リスクへの対策を進めてまいります。炭素税の課税強化に備え、再生可能エネルギーや省エネ設備の導入により、自社拠点で発生するCO2の排出削減等に取り組んでまいります。

今後も気候変動に関する情報収集を行い、シナリオ分析及び事業への影響度評価を定期的にアップデートすることで、コナミグループの更なるレジリエンスの向上を目指してまいります。


風力発電設備の導入

照明のLED化

太陽光発電設備の導入

リスク管理

サステナビリティ委員会事務局が各事業と連携した上でリスクの識別・評価及び管理を行っております。外部専門家より提供される最新の知見にもとづき気候変動について常時情報収集を行い、新たなリスクや機会が識別された場合は、シナリオ分析や事業への影響度評価の更新の要否を検討しております。これらの結果は、サステナビリティ委員会で審議された上で、必要に応じて取締役会に報告を行っております。

<気候変動リスク管理プロセス>
識別・評価
  • サステナビリティ委員会事務局がリスクの識別・評価を実施
  • 新たな規制上の要件を含む関連するパラメータを抽出し、定期的に評価を実施
管理
  • 気候変動リスクはサステナビリティ委員会事務局が管理
  • シナリオ分析において、各リスクの定量的な財務的インパクトを評価し、優先順位付けを実施
報告・連携
  • 気候変動リスクをリスクマネジメント項目に含め、開示
  • リスク評価の結果を取締役会で報告し、全社のリスク管理と連携

指標と目標

CO2排出量削減による地球温暖化抑止は、持続可能な社会の実現のために必須の活動となっています。その責任を全うし、事業のレジリエンスを高めるため、コナミグループは事業活動におけるCO2排出量を把握し、具体的な削減策に取り組んでまいります。

自社拠点におけるCO2排出量(Scope1,2)

事業活動における環境負荷低減目標として、日本政府が表明した温室効果ガス削減目標に賛同し、2050年にCO2排出量実質ゼロを目指します。

<Scope1+Scope2合計>

サプライチェーンにおけるCO2排出量(Scope3)

温室効果ガス排出量算定方法の国際的なスタンダードとなっているGHGプロトコルに沿って、サプライチェーンの上流及び下流におけるCO2排出量であるScope3の算出を行い、妥当性の検証や精緻化を進めております。

今後も各事業と連携し、排出量の傾向を分析した上で引き続き対応策の検討を進めてまいります。