巨大な無人兵器をも一刀両断する“高周波ブレード”を装備したサイボーグ。リベリアに生まれ、内戦に巻き込まれて家族を失い、チャイルドソルジャーとなる。天才的な戦闘能力を発揮し、リベリアには珍しい白人であることから“白い悪魔”、またナイフ捌きの見事さと残虐さから“ジャック・ザ・リッパー”などの異名をとる。
戦後、人権団体に保護されてアメリカに渡るが、平和な社会に適応できず、アメリカの社会を陰で動かす“愛国者達”に目を付けられて“S3計画”というプロジェクトの実験体として利用されることになる。
彼らによってサイボーグとなった雷電は、以降、“愛国者達”との戦いに身を投じる。“S3計画”の際に知り合った女性ローズマリーとの間に一子を授かり、“愛国者達”の滅亡後、妻子を養うために民間軍事警備会社(PMSCs)“マヴェリック・セキュリティ・コンサルティング”に入社。PMSCsとしての活動にあたり、一殺多生の“活人剣”を標榜している。
自己学習型の光ニューロAIに加え、プロトタイプの対話インターフェイスを搭載した無人機。デスペラード社より雷電抹殺の指令を受け、雷電の前に姿を現す。
対話を通して自らが知性を有していると主張するが、命令に逆らうと意識が消去されるため、不本意ながら雷電に戦いを挑むことになる。
物語の鍵を握る重要なキャラクター。
PMC“デスペラード・エンフォースメント”に雇われている謎のサイボーグ。
雷電同様の高周波ブレードを持ち、日本の新陰流の影響を受けたブラジリアン剣術を駆使する達人。雷電との戦いでその太刀筋を見切り、雷電の剣が快楽を怖れていると指摘する。
デスペラード・エンフォースメント社の実質的なリーダーと目される男。カリフォルニアの熱風「サンダウナー」のコードネームで知られる。
一般の契約兵士(コントラクター)とは異なる特別仕様のサイボーグボディを持ち、破滅を呼ぶ風(ウィンズ・オブ・デストラクション)と呼ばれ怖れられているサイボーグの一人。
大型の高周波マチェーテ《ブラッドラスト》を操る二刀流の使い手。
デスペラード・エンフォースメント社所属。
サンダウナー、ミストラルとともに破滅を呼ぶ風(ウィンズ・オブ・デストラクション)と呼ばれる三人のサイボーグの一人。
そのコードネームは季節風、特に東南アジアに雨をもたらす季節風を意味する。
磁力を用いて戦術釵《ディストピア》を自在に操るだけでなく、自らのボディパーツを分離させることもできるようだ。
デスペラード・エンフォースメント社に所属する女性サイボーグ。サンダウナーと同じく破滅を呼ぶ風(ウィンズ・オブ・デストラクション)と呼ばれる一人。
アルプス山脈から地中海へと吹き下ろす、乾いた北風がその名の由来。武器である《エトランゼ》は鞭のようにしならせることも、硬化させて薙刀のように使用することも可能。
雷電が所属する民間軍事警備会社(PMSCs)“マヴェリック・セキュリティ・コンサルティング”の社長。
ロシア出身で旧ソ連軍に所属、ソ連崩壊後は傭兵のような非合法すれすれの活動を行っていたが、2014年にネバダ州に本社を置く“マヴェリック・セキュリティ・コンサルティング”を設立。必要最小限の安全保障をモットーに、クリーンな警備会社として活動している。
マヴェリック社にて作戦立案や事前調査などを手がける非戦闘員で、雷電のアドバイザーの一人。国連と連携するNGOにてDDR(武装解除・動員解除・社会復帰)業務に携わっていたが、その現場で知り合ったボリスと意気投合し、マヴェリック社に加わる。社会情勢や各国の地理、文化などへの幅広い知識を持つ、陽気な知性派。
雷電より年下だが良き友人であり、弟分とも言える。体格は良く、スポーツ観戦が趣味だが、自分が体を動かすのは苦手。
マヴェリック社のデータ記録担当。雷電のサイボーグボディから随時送られる情報をモニタリングし、記録する。
大学では経営学を学んでいたが、経済優先の社会に疑問を感じ、大学の先輩であるケヴィンの話を聞いてマヴェリック社への入社を決意。文民としての立場からクリーンな民間軍事警備会社(PMSCs)を追求したいと考えている。社交的で人当たりも良いが根は真面目で、おっちょこちょいな一面もある。
アメリカの政財界を操る“愛国者達”に囚われていたが、雷電によって救出された少女。
“愛国者達”の人体実験の影響か、親代わりとなったエメリッヒ博士の指導によるものか、プログラムのみならず科学全般に非凡な才能を発揮している。
本名ヴィルヘルム・フォークト。ドイツ人なので「ドクター」ではなく、ドイツ風に「ドクトル」と呼ばれている。
東ドイツで歩行兵器の研究を行っていたが、ドイツ統一後に筋電義手の研究を始め、サイボーグ技術者となる。
マヴェリック社の社員ではないが、商業的取引として雷電達の改造やメンテナンスを請け負っている。アフターサービスと称してサイボーグ関係の知識や科学知識を教えてくれるアドバイザー契約もしている。
雷電が所属する民間軍事警備会社(PMSCs:Private Military and Security Companies)。
社長はロシア出身だが、ネバダ州に本社を置き、国連主導のDDR業務などに協力、国際的な活動を行っている。必要最小限の安全保障と、クリーンな活動がモットー。
※DDR(Disarmament, Demobilization, Reintegration)武装解除・動員解除・社会復帰
デラウェア州に本社を置く民間軍事会社(PMC:Private Military Company)だが、米国内での金融取引の実態はない。
無法者を意味する“デスペラード”の名を掲げ、世界各地で麻薬取引や人身売買、さらにはテロリズムに手を貸している。
近年、多くのサイボーグ兵士と請負(コントラクター)契約を結んでいる模様。
アフリカ某国の首相。
内戦からの復興の立役者であり、建国の英雄と称えられている。
国民の信望も厚かったが、デスペラード社の襲撃にあい、殺害された。
アブハジアで起きたテロの首謀者で、デスペラード社のクライアント。
2015年のロシア地下鉄爆破事件、2017年のグルジア連続テロにも関与し国際指名手配を受けてる。
チェチェン人を自称しているが真偽のほどは定かではない。