皆様、はじめまして。
私、吉廻千代（よしざこちよ）といいます。
奥美濃 八萬館の娘として生まれて十五年
立派な女将になるべく修行中の身であります。

普段は地元の高校に通う高校一年生です。
今は夏休みですので、旅館のお手伝いをしております。
趣味は…ええと…

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自己紹介が終わってしまいました。
書く事が無くなりました。

あ、あの…。
日記ってそもそも、どういう事を書けば良いのでしょうか？

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そ、そうです！まずはこの事を書かないとでした！

私の旅館に少し前から”白兎先生”と名乗る方が滞在しています。
私は詳しく分からないのですが、メディアクリエーターと呼ばれる職業の方でこの八萬町へは、ご自身の作品を作る為にいらっしゃったそうです。

どんな方かと言いますと
うーん…とても個性的な服装をしていて、掴みどころのない女性の方です。

お父様が言うには、大事なお客様で大先生なので丁重におもてなししなさい
との事なので、貴賓室という特別なお部屋にご案内しております。

それで、昨日の事です。
いつものように私が白兎先生にお茶をお出しした時にノートパソコンでこのページを見ていたのです。
皆様が今ご覧になられている、この八萬館のホームページです。

実は、このページは元々お父様が10年以上前に制作会社に依頼して作ったものなのですがその後すぐその会社が倒産してしまったそうで誰も知識がないので、更新されず放置されている状態のものです。

白兎先生が何故かこのページを見つけてノートパソコンの画面を指差して私にこう言ったのです

「貴様は今日から、ここに記録をつけろ。それこそがドラマチックな物語のはじまりだ。」

私がどうしてその意味不明な言葉に従いこうしてキーボードを打っているのか。

自分でもわかりません、でも…。

そうですね、ドラマチック。
この言葉の響き、凄くドキドキして好きです。