コナミスポーツマスターインストラクター大石鉄也のサッカーコラム SOCCER COLUMN by Tetsuya Oishi

保護者の皆様に大切にしてほしいこと

vol.79 | 2019/10

秋の訪れとともに、朝晩が冷える季節になってきました。
運動して汗をかいたら、すぐに着替えをして体を冷やさないように体調管理には十分に注意しましょう。
今月は、お子様にサッカーを習わせている保護者の方々に向けてのお話です。

■ 子供の成長段階に必要なこと
当たり前のことですが、習い事において、子供の成長段階に合わせて適切な指導を行っていくことは重要です。サッカーにおいても、上達していく過程で、幼児・小学生・中学生・高校生とそれぞれの時期で、学ぶべきこと・求められることは異なります。
コナミスポーツクラブサッカースクールでは、主に幼児と小学生を対象としてサッカーの技術指導をしています。

1.幼児期に必要なこと
幼児期は、身のこなし方を含めて、とにかくボールに慣れることが重要となります。
例えば、前へ進んだり後へ下がったりと前後に身体を使う動きは普段の生活の中でも行うため、自然に身体を動かすことが出来ますが、サッカーでよく使う横や斜めの動きは、なかなか普段の生活の中では行わないため、バランスをしっかりと取ることが難しい動きです。そこで、前後左右の動きをたくさん取り入れたトレーニングを行い、動きながら足でボールに慣れるように、たくさんボールに触ることが出来るようにトレーニングをします。

2.小学生の時期に必要なこと
小学生の時期は、ボールを足で思ったところにスムーズに運べることが重要となります。子供が自分の思い通りに自由自在にボールを扱えるようになれたら最高です。
学年にもよりますが、同じ学年であってもこの時期は、個人によって発育レベルに大きく偏りがあります。身体の大きさ、足の速さ、力の強さなど、いろいろな面で大きな違いがみられ、身体的に優位な子供が、なにかと目立ちやすい時期でもあります。ただ、足でボールを扱う技術については身体的な優位によらず、繰り返しの練習で身につく技術であり、まさにこの技術をしっかりと身につけることが最優先となります。
そこで、様々な部位を使って、ドリブル、リフティングに重視したトレーニングを実践し、自分の思い通りにボールを扱うことが出来るようにトレーニングをします。

ここで、私がお話したいことは、子供の成長段階におけるその時期によって、身につけておきたい大切な技術があり、他の子供と比較するのではなく、ご自身の子供の成長を見ていただきたいということです。
例えば、他の子供と比較して足が遅いとか、身体が小さいからダメだとは思わないでください。
身体的な差は、成長過程においていずれ大きな差ではなくなります。しかし、ボールを扱う技術の差は、しっかりと練習を続け身につけてきたかどうかで決まり、例え、成長しても練習をしなければ、この大きな差を埋めることはできません。
身のこなし方→ボールに慣れる→ボールを思ったところに運ぶといった段階を踏んで子供は成長していきますので、焦らずに子供の成長を見守ってあげてほしいと思います。

■ 応援について
サッカーをがんばる子供たちの応援に、ついつい熱が入りすぎてしまったこと、ありませんか?
子供たちが活躍し成長していく中で、保護者のサポートは不可欠だと思います。
しかし、試合に勝つことだけを目標とした応援の仕方、目の前の結果ばかりに囚われた応援の仕方を続けていると、結果的に成長の芽を摘んでしまう恐れがあります。

子供たちは、サッカーを通して成長していくために、たくさんのことにチャレンジし、たくさんの失敗を重ねていきます。今、目の前で出来たから良い、出来ないから悪いのではありません。目の前の結果ではなく、子供がチャレンジしたことを見逃さずにしっかりと褒めてあげてほしいと思います。
もし、目の前の結果が悪く、そこだけを見て子供に注意してしまうと、子供はこの先チャレンジをしなくなってしまう可能性が高いです。
「失敗したらどうしよう」「失敗したら怒られる」などと子供たちが消極的になってしまわないように、チャレンジしたことを応援してあげてほしいと思います。
また、失敗を指摘するにしても、一方的に子供に伝えるのでは無く、子供の意見や気持ちも聞けることが重要です。子供が意見をしやすい環境作りも同時にしていただきたいと思います。

■ 最後に
子供たちが成長していく中で、自ら「サッカーは楽しい」「サッカーが大好き」と思うことはとても重要なポイントです。サッカーを楽しいと思い練習や試合ができるように、目の前の結果だけに囚われず、子どものチャレンジを褒めて、失敗を見守り、長い目で温かな気持ちで子供をサポートし応援をしてほしいと思います。

コナミスポーツクラブサッカースクールでは、これからも、幼児・小学生の時期の成長を大切に育み、目の前の結果だけに捉われず、3年後、5年後、10年後に活躍できる選手になるように、今、この時期にやっておくべき大切なことを、しっかりと子供たちに伝えてながら指導していきます。

プロフィール

大石 鉄也

1979年11月26日生まれ。静岡学園高等学校から川崎フロンターレ入団。(在籍8年)川崎フロンターレ在籍時代に1年間、ブラジルグレミオに留学。2004年に現役を引退。現在は、子どもたちへの指導を行いつつサッカースクールカリキュラム開発及び指導者の育成にあたる。