サッカースクール夏キャンプ
vol.78 | 2019/09
暑い日が続いていますが、夏休みは満喫できましたか?
夏休みも終わり、学校生活が始まりましたので、気持ちを切り替えて、勉強に運動に頑張っていきましょう。
今月は夏休みに関東地区(13施設)のサッカースクールを対象に開催したサッカースクール夏キャンプのお話をしたいと思います。
8月19日~21日(2泊3日)の日程で山梨県富士緑の休暇村を会場に小学1年生~6年生を対象としたサッカー夏キャンプを総勢132名で開催しました。
•サッカースクール夏キャンプの目指すところ
毎年、夏休みの時期に開催している夏キャンプですが、サッカー指導においては、コナミスポーツクラブサッカースクールのコンセプト『将来につながる技術習得』のもと、個人技術を身に付けるため、リフティングとドリブルに特化した練習をより集中して徹底的に行い、個々の技術向上を目指します。また、普段とは異なる練習環境、お友達、指導者と共に生活をしながら練習することは良い刺激になります。夏キャンプは、子供も指導者も良い緊張感を持って集中して練習に取り組める環境を提供し、技術練習に取り組む意識を更に高めることができると考えています。
サッカー以外の生活面においては、“おもいやり”をもって行動することをテーマに、保護者の元を離れたこの3日間をたくさんのお友達と共に生活することで、協力し合うこと、感謝することを学んでほしいと考えています。
サッカーを通したこの活動で、技術面の向上はもちろんですが、生活面、精神面の成長を少しでも身につけてくれたら良いと思っています。
•サッカー練習では...
サッカー練習では、いくつかの練習の中で、特にリフティングに苦戦する子供が多かったです。
リフティングに苦戦する1番の理由は、まだまだ、リフティングをやり慣れていないことです。
リフティング練習は、毎日の繰り返しがとても大切です。毎日、毎日、練習を繰り返すことで身につく技術のため、なかなか思うようにできないことが子供たちのリフティング練習嫌いに繋がっているのだと思います。
しかし、リフティング練習による技術の向上はサッカーには必要不可欠なものであり、ボールの中心をとらえる練習ですので、この技術が、キックとトラップのコントロールに連動します。それだけ重要な基本技術なのです。
そこで、この夏キャンプでは、子供たちに“なぜリフティング練習が必要なのか”ということを改めて伝えました。そして、少しずつでよいので出来ることを、回数を増やしていけるように、それぞれが目標設定したうえで練習に取り組み、子供たちは普段以上に集中して諦めずに練習を繰り返すことができました。練習についてより理解を深め、繰り返すことの大切さを伝えることができたのではないかと思います。
•生活面では...
生活面では、それぞれが生活班に分かれて行動し、初めて会ったお友達と準備や片付けで協力する姿、楽しくご飯を食べる姿などたくさん見ることができました。困っているお友達が居たら助けてあげるなど、いつもまわりを見ながら行動できる子供がたくさんいました。“おもいやり”をもって行動することの大切さを伝えることができたのではないかと思います。
また、保護者の元を離れ自分の力で行動することの大変さもわかり、いつも助けてくれる保護者への感謝の気持ちも分かったのではないでしょうか。
•夏キャンプを終えて
保護者の元を離れ、お友達と生活した3日間で、子供たちにはたくさんの刺激と学びがあったと思います。
この3日間で子供たちは苦手で嫌いなリフティングがなぜ大切なのか?ということがわかった分だけ、これまで以上に前向きにリフティング練習に取組むようになり、繰り返しの練習意識が高まってきたと思います。これは、他の技術練習にも通じることです。合宿最終日の試合では、3日間の練習成果を発揮し、この合宿での成長を実感できました。
そして、出会った仲間たちとの3日間の共同生活を通じて、サッカー技術面は勿論ですが、精神的にも一回り大きく、たくましく育つ姿を見ることができたと感じています。
今後もドリブル、リフティングの技術向上を目指し子供たちの成長をサポートしていくと同時に、スクールを通しておもいやる心を大切に育んでいきたいと思います。
プロフィール
大石 鉄也
1979年11月26日生まれ。静岡学園高等学校から川崎フロンターレ入団。(在籍8年)川崎フロンターレ在籍時代に1年間、ブラジルグレミオに留学。2004年に現役を引退。現在は、子どもたちへの指導を行いつつサッカースクールカリキュラム開発及び指導者の育成にあたる。