コナミスポーツマスターインストラクター大石鉄也のサッカーコラム SOCCER COLUMN by Tetsuya Oishi

真に技術を身につけるために

vol.76 | 2019/07

7月に入り、暑い日が続きます。
熱中症や夏バテは、栄養不足や睡眠不足が主な原因となりますので、食事(栄養)、睡眠をしっかりと取り体調管理には十分に注意しましょう。

今月は、『身についたつもりは、実は身についていない』についてお話します。
コラムの中で何度かお話しをしていますが、小学生の時期には、まず、しっかりと技術を身につけることがとても重要だと思っています。
技術を身につけることが重要と言葉では簡単に言えますが、真に技術を身につけるには地道な努力(相当な時間)が必要になります。

技術練習は同じことを何度も何度も繰り返し行う反復練習が多い分、地味なイメージがあり、思いっきり走ったり、思いっきりボールを蹴ったりしたい時期の子どもたちにとっては、とてもつまらない練習と感じてしまい、途中で飽きてしまうこともあるかと思いますが、この反復練習を、とにかく毎日積み重ねることが非常に大切です。
1日、1カ月、1年やっただけでは、技術はなかなか身につきません。技術を本当に身につけるためには、常にやり続けることがとても重要なのです。

普段の練習中に、子どもたちは、『もうリフティングは出来るからやらなくていいよね?』『もうドリブル出来るのにまだ練習するの?』などと話をしてくれることがあります。
私も反復練習のつまらなさやきつさは、十分に理解し経験しているので、子どもたちの発言ももっともだなと理解はしています。

しかし、指導者としては、子どもたちがリフティングやドリブルの技術が身についたつもりになっていることに対して、指導の中で注意を払わなくてはならないと感じています。
私は、技術を身につけることに完成はないと思っています。
日々やり続けることで、身体が感覚をつかみ、それが徐々に身についていきます。
技術が身についたつもりになって、反復練習を疎かにしてしまっては、絶対に試合に使える本物のボールコントロール(技術)は身につきません。

技術を身につけることに完成はありませんので、子どもたちが思う、身についたつもりは、実はまだまだ身についていないということなのです。
子どもたちに優しく(甘く)接しようとするがゆえに、出来ていないことを出来ていると勘違いをさせてしまうような指導者は、真に子どもたちと向き合って指導することができていないと思います。子どもたちに優しく(甘く)することが悪いということではありません。状況によっては必要な時もあると思います。

技術に関して指導者は、子どもたちに真摯に親身に向き合い、指導を行うべきだと思います。なぜなら、技術面で子どもたちに勘違いさせてしまうことは、子どもたちの将来に関わることだからです。指導者は、反復練習をしっかりとやり続けることの大切さをきちんと伝えながら、日々、一歩一歩の進歩を続け、常に高い目標と強い気持ちを持って飽きることなく技術を磨いてもらう環境づくりをしていくことが重要だと思います。
そのためにも、指導者は、練習の場において練習メニューの工夫をしながら、如何にして子どもたちを飽きさせることなく反復練習の大切さを含めてサッカーの楽しさを伝えていくことができるのかに取り組んでいかなければならないと考えています。
小学生でサッカーをやっている子どもたちは、全国にたくさんいます。現在、選抜チームに入っている子、なかなか試合に出られない子と状況は様々であると思います。
しかし、小学生としての今の実力は、これからの将来とは全く関係ありません。今、技術練習をしっかりとやり続け、真に技術を身につける努力をし続ける子が、必ず、近い将来開花することでしょう。

身についたつもりで満足することなく、やり続けるを意識して将来のために今という時間を大切にしてサッカーと向き合ってほしいと思います。

そのためにコナミスポーツクラブサッカースクールでも、子どもたちに本物の技術を身につけてもらえるように、日々、子どもたちと真剣に向き合って指導を行っていきたいと思います。

プロフィール

大石 鉄也

1979年11月26日生まれ。静岡学園高等学校から川崎フロンターレ入団。(在籍8年)川崎フロンターレ在籍時代に1年間、ブラジルグレミオに留学。2004年に現役を引退。現在は、子どもたちへの指導を行いつつサッカースクールカリキュラム開発及び指導者の育成にあたる。