コナミスポーツマスターインストラクター大石鉄也のサッカーコラム SOCCER COLUMN by Tetsuya Oishi

技術力が違う子と練習するメリット

vol.74 | 2019/05

新年度がはじまり1カ月が過ぎました。
新しい生活リズムや学校生活にそろそろ慣れてきたころではないでしょうか?
慣れるにはもう少し時間がかかりそうだというお子様もいるかもしれませんが、自分のペースで焦らずに少しずつ楽しいことを見つけながら慣れていけたらといいと思います。

今月は、個々の技術力が違うグループで練習することについてお話しします。
同年代でも、サッカーをはじめた時期や、運動能力によって1人1人の技術力には必ず差があります。
同じグループで練習している中、その技術力に差があることで、技術力が未熟な子どもの言い分と技術力の高い子ども言い分と2通りを良く耳にします。
技術力が未熟な子どもは、「どうせ練習してもあの子はうまいから勝てるわけがない」と言います。一方、技術力の高い子どもは、「僕は出来ているからついてこれないほうが悪いんだ」と言います。
私は、自分がサッカーをやってきた経験と、たくさんの子どもたちを指導してきたことから思うことは、現在の技術力に差があったとしてもそれぞれに学ぶことはたくさんあると思っています。

もし、自分の技術力が未熟だと思うのであれば、技術力の高い人と一緒にトレーニングする事は、すごく勉強になると思います。身近にお手本があるということだからです。
お手本となる人を真似したり、ときには意見を聞いたりして、自分の練習に取り組む意識を変えることができればとても勉強になるのではないかと思います。
「どうせ練習しても勝てないから」ではなく、「こうしたらうまくできるんだ」という考え方や見方に変われば、自身のレベルアップに繋がり、技術力の成長スピードにも変化がでてくると思います。「どうせダメ」から「こうしたら良くなった」の意識で練習に取り組むようにしましょう。

もし、技術力が高いと思うのであれば、自分よりも技術力が未熟な人や、足が遅いなど運動能力に違いがある人と練習する事はすごく大切だと思っています。
なぜかと言うと、相手の技術力や運動能力に合わせたプレーをする必要があるからです。技術力の高い人同士が、相手に合わせてプレーをすることは、そんなに難しい事ではありません。しかし、足が遅い人に出すパスはどうするのがよいか?トラップが苦手な人には、どんなパスを出すのがよいか?など、相手によってプレーを変化させることはすごく難しい事です。
「僕は出来ているから・・・」と自身に都合の良いプレーをして、相手の未熟な技術力のせいにしてしまうような自分勝手なプレーでは、将来には繋がらないと思っています。
技術力が高いからこそ、相手をよく見て「僕がみんなの特徴を引き出すから」「僕がみんなを活躍させるから」という意識に変えることができれば、プレーにも大きな変化がでてくると思います。
様々な技術力、運動能力の違う仲間と練習することで、自分が活躍し、尚且つ味方(仲間)の良さも引き出すことができるようにプレーすることを常に意識して練習に取り組めれば、素晴らしい選手になれると思います。

コナミスポーツクラブサッカースクールの子どもたちの技術力も様々です。
我々指導者は、子どもたち1人1人の技術力や運動能力、性格をしっかりと理解し、どのような意識で練習に取り組むべきかをしっかり子供と向き合いながら伝えていきたいと思っています。子供たちの将来に繋がるための意識づくりを大切に考えて指導していきます。

プロフィール

大石 鉄也

1979年11月26日生まれ。静岡学園高等学校から川崎フロンターレ入団。(在籍8年)川崎フロンターレ在籍時代に1年間、ブラジルグレミオに留学。2004年に現役を引退。現在は、子どもたちへの指導を行いつつサッカースクールカリキュラム開発及び指導者の育成にあたる。