コナミスポーツマスターインストラクター大石鉄也のサッカーコラム SOCCER COLUMN by Tetsuya Oishi

ドリブル選手権開催の意図

vol.68 | 2018/11

11月に入り、ずいぶんと気温も下がってきます。サッカーを練習した後は、汗をしっかりと拭いて風邪をひかないように体調管理には十分に気をつけましょう。うがいや手洗いも忘れずにしましょう。

今月は、11月2日よりコナミスポーツクラブサッカースクールで開催する『ドリブル選手権』についてお話します。
ドリブル選手権とは、コナミスポーツクラブサッカースクール全21施設にて、スクール生を対象に統一のルールでタイムを計測し、学年ごとにランキングを発表している企画です。

ドリブル選手権を開催する一番の目的は、子供たちにドリブルの大切さと魅力を伝えることにあります。学年ごとにランキングを発表しますので、もちろん、結果は気になるところだと思いますし、ランキング上位者のドリブル技術が素晴らしいのは言うまでもありません。でも、小学生年代に必要なのは目先の結果ではなく、サッカーを続けていくなかで中高生やその後にも活かすことの出来る技術の習得ですから、ランキングの結果(タイム)だけが全てではありません。

運動能力には足が速い人と遅い人、力が強い人と弱い人というように個人差があります。サッカーは足でボールを扱うスポーツですから、必ずしも足の速い人がドリブル競争で勝つとは限りません。ドリブルの優劣を分けるポイントは、足の速さよりも、さまざまな足の部位を使ってボールをどれだけ上手に扱える技術を習得しているかということです。

このようなサッカーにおける基礎技術は、子供年代の方が柔軟に吸収でき、発想も豊かで習得しやすいのです。強いシュートを打ったり、速く走ったりすることは、身体の成長と共に体力がつき、ある程度は自然とできるようになります。しかし、技術習得は小さいころからコツコツと練習を繰り返し、しっかりとした技術やテクニックを身につけることが重要です。
そして、確かな技術が身についてこそ、はじめてスピードやパワーが活かすプレーが出来るようになります。

子供たちは日々の練習の中で、試合を1番楽しみにしています。しかし、技術が身に付いていない状態で試合を繰り返していくと、年齢を重ねるうちにその楽しさは半減してしまいます。
それは、サッカーの真の楽しさが、自分の技術で思ったところにボールを運び、思ったようにボールをコントロールすることが出来るようになることを実感することにあるからです。

私たちサッカー指導者は、サッカーを通して子供たちの将来をしっかりと考えたうえで、今、この時に習得すべき1番大切なことをしっかりと伝えながら指導していくことを常に心がけていく必要があります。

ドリブル選手権とは、ドリブルタイムという個々の目標を設定し、必要不可欠な技術を楽しみながら身に付けることが出来るようにする狙いを持って開催しています。このような機会を大切にして、子供たちのドリブルに対する意識を高め、ドリブルをはじめとする技術習得の大切さを伝えていきたいと思っています。

子供たちにとって、ランキングに入ることも大切ですが、まずは自身の記録を更新できるように失敗を恐れずに、積極的にチャレンジしてほしいと思います。
そうすることで、ドリブルの技術レベルが高まり、サッカーの楽しさをもっともっと実感できることにつながると信じています。

プロフィール

大石 鉄也

1979年11月26日生まれ。静岡学園高等学校から川崎フロンターレ入団。(在籍8年)川崎フロンターレ在籍時代に1年間、ブラジルグレミオに留学。2004年に現役を引退。現在は、子どもたちへの指導を行いつつサッカースクールカリキュラム開発及び指導者の育成にあたる。