コナミスポーツマスターインストラクター大石鉄也のサッカーコラム SOCCER COLUMN by Tetsuya Oishi

指導に対する私の拘り

vol.58 | 2018/01

2018年がスタートしました。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

毎年1月のコラムでは、新年の抱負として、私の指導に対する拘りについてお話しをさせていただきたいと思います。

私の指導コンセプトは、
『育成は目先の結果ではなく、将来につながるように長い目で子どもを育てる指導をする』ことです。私がサッカーの育成指導に携わるようになってから13年間、変わらず、一貫しています。

私が特に意識していることは、子ども達に『努力する環境を作ること』です。やはり、いかなることも努力なくして上達(成長)はないと思っています。
しかし、子ども達に対して、単に努力しなさいというだけでは、子ども達には響きません。それだけでは努力はしないと思っています。

子ども達が努力するためには、具体的な目標を持つことが重要になります。
“サッカー選手になりたい”、“所属チームで試合にでたい”、“プレーで活躍したい”、“ドリブルがうまくなりたい”など、目標は子ども達一人ひとり違うと思いますが、“サッカーがうまくなりたい”という気持ちはみんな同じだと思います。
指導者は子どもを上達させるために、長いスパンで確かな技術を身に付けさせるためのトレーニングを繰り返し行うことが重要です。でも、その反復練習は子どもたちが1番嫌がり、飽きてしまいがちなのです。

そこで指導者の力が問われます。
なぜ技術を身に付けることが大切なのかを子ども達に伝える必要があります。
技術が身に付くことでどうなるのか?きっと、ボールを自分の思うように自由自在に扱えることで、プレーの幅が広がり、サッカーの楽しさが倍増するはずです。

ただ、そうはいっても簡単に技術が身につくわけではありません。
反復練習をより多く重ねることで技術が少しずつ身に付き、より確かなものへと育っていきます。では、子ども達がどうしたら反復練習を積極的に行うようになるのでしょうか。
そこで、指導者が心がけなければいけないことは、子どもをしっかりと観察し、子どもの1回の出来た(成功)を見逃さないことです。
指導者は、子どもが目標に対して取り組んでいる練習において、1回の出来たを見逃すことなく、出来たことを褒めて、なぜ成功出来たのか理由をしっかりと伝える。この積み重ねが、非常に重要だと私は思っています。
子どもは、目標に挑み努力したことで、出来た(成功)瞬間が1番嬉しいはずです。そして、それを誰かに伝えたいはずです。指導者は、まさに、その瞬間を見逃すことなく、成功したことの喜びを誉め、それが練習で努力してきたことによって得られた成功であるということを日々の練習から伝えていくことが出来れば、子どものモチベーションは高まり、努力することの価値や大切さがきっと伝わると思います。

子どもが努力する環境つくりをするのが指導者であり、指導者は常に広い視野でアンテナをはり子供を観察しなくてはいけません。

子どもの成長を長い目で考えた時、子ども自らが努力できるようにすることが指導者としてとても重要だと私は思っています。
成功したその瞬間に褒めることを出来ることが真の指導者だと思います。

私は、子どもたちに成功の中から「自信」をつけてもらい、それが「努力」の成果であることを伝え、そこから「自ら努力」する環境を作れる指導に拘っていきたいと思います。

プロフィール

大石 鉄也

1979年11月26日生まれ。静岡学園高等学校から川崎フロンターレ入団。(在籍8年)川崎フロンターレ在籍時代に1年間、ブラジルグレミオに留学。2004年に現役を引退。現在は、子どもたちへの指導を行いつつサッカースクールカリキュラム開発及び指導者の育成にあたる。