コナミスポーツマスターインストラクター大石鉄也のサッカーコラム SOCCER COLUMN by Tetsuya Oishi

リフティング選手権開催の目的

vol.47 | 2017/02

3月1日~14日の期間において、コナミスポーツクラブサッカースクールに通う小学1年生から6年生を対象に全国21施設でリフティング選手権を開催します。
20秒間でボールを落とさずに何回リフティングができたかを競います。

リフティング選手権を開催する目的は、サッカースクールのコンセプトである
『将来に繋がる技術習得』への取り組みとして、改めて、子供たちにリフティングの大切さを伝え、リフティングに対して取り組む意識を高めることにあります。
リフティングの回数を競い、記録をもとに学年毎にチャンピオンを選出します。お互いが競い合うことで楽しみながら意識を高め取り組むことが期待されます。ただし、真の目的は、人と比較することで勝負をつけることではなく、スクール生一人ひとりが、自らの持つ記録を更新できるように取り組むことが重要だと考えています。

なかには、『リフティングが将来に繋がる技術?』と疑問に思う方もいるかもしれませんので、以前のコラムでお話させていただきましたが、改めて、リフティングの大切さについてお話をしたいと思います。

リフティングに対して、皆さんはどんなイメージをお持ちですか。大切だと感じる人もいれば、ウォーミングアップでやる程度と考える人もいるでしょう。
また、リフティングそのものは、試合の中であまり使う機会はないため、試合で使わないからリフティング練習は必要ないと思っている方もたくさんいるのではないかと思います。

私は、サッカーを続けていくうえで、リフティングは、非常に重要な練習だと考えています。
リフティングは、ただ、ボールを蹴っているだけのように見えますが、ボールの中心を確実にとらえることができなければリフティングを続けることはできません。リフティングが100回続くということは、100回ともボールの中心をとらえているということです。足を当てる位置が少しでも中心からずれてしまえば、ボールはどこかに飛んで行ってしまいます。

これは、キックやトラップでも同じです。キックは狙いとする方向や距離に対して、正しいボールの位置を蹴らなければいけませんし、トラップではボールの中心をとらえるという点でリフティングと全く同じです。しかも、トラップは自分に向って飛んで来るボールの勢いに対して、力の加減がすごく重要なポイントになります。つまり、リフティングにおけるボールの捕らえ方や力加減はサッカーをする上で大事な要素を含んだ練習なのです。

また、リフティングは、得意な足だけで何百回、何千回できればいいというものでもありません。体のあらゆる部分をいかに使えるかが大切であり、体のどんな部位でもボールの中心をとらえ、思ったところにもう1度ボールを上げられるようになれば、キックやトラップも自然と上手になっていきます。手以外の全ての部位で、高さの調節なども意識して、リフティングを練習するようにしましょう。

リフティングが苦手な子は、なかなか自分からリフティングの練習に取り組むことが難しいようです。うまくできない、続けてできないとつまらないという気持ちは分かりますし、誰しも最初からうまくできるわけではありません。私も小学生のころ、いろいろな部位を使ってのリフティングが苦手でした。たくさんの失敗を繰り返しながらも、毎日一生懸命に練習して、少しずつできるようになりました。

苦手だからと言って練習をやらないと、いつまでたっても技術は身に付きません。苦手だからとあきらめず、毎日練習すれば、必ずできるようになります。技術練習は繰り返しが必要で、1日や2日、1カ月程度の練習で簡単に身につくものではありません。とにかく、毎日毎日ボールに触り、何回も何回も練習することでしか、ボールの感触を体で覚える方法はないのです。

是非、リフティング選手権を機会に、子供たちのリフティングに対する意識が高まってくれることを期待したいと思いますし、私たちからもそのように伝えていきたいと思います。

プロフィール

大石 鉄也

1979年11月26日生まれ。静岡学園高等学校から川崎フロンターレ入団。(在籍8年)川崎フロンターレ在籍時代に1年間、ブラジルグレミオに留学。2004年に現役を引退。現在は、子どもたちへの指導を行いつつサッカースクールカリキュラム開発及び指導者の育成にあたる。