コナミスポーツマスターインストラクター大石鉄也のサッカーコラム SOCCER COLUMN by Tetsuya Oishi

小学生の時期に必要なこと

vol.43 | 2016/10

10月に入り、気温も徐々に下がってきました。風邪などひかないように、サッカーの練習や試合で汗をかいたら、必ず、着替えをして体調管理には十分に気をつけるようにしましょう。

今月は、『小学生の時期に必要なこと』についてお話をします。
当たり前のことですが、サッカーを上達するために、小学生・中学生・高校生それぞれの時期で、学ぶべきこと・求められることは異なります。

最近の小学生の試合をみていると、それぞれのチームにより、ポゼッションサッカーをするチームもあれば、カウンターサッカーをするチームもあり、戦術は様々です。戦術に関しての良し悪しについて判断は出来ませんが、子供たちの体格差がある中で、ボールを扱う技術よりも、身体が大きく、足が速く、パワーがある子供の身体能力に頼りすぎているチームが多いと感じています。
このことについて、私たち指導者は、もっと真剣に考えなければいけないと思います。
小学生の時期における発育は個人によって大きく偏りがあり、身体の大きさ、足の速さ、力の強さなど、同じ学年の子供でも大きな違いがみられるなかで、身体能力に頼って試合で活躍していても本当にその子供のためになっているのでしょうか?

身体能力に頼って活躍できるのは、個々の発育に大きく偏りがある小・中学生の時期だけだと思います。
高校生の時期になると、ある程度、身体の成長が進みますので、身体能力に大きな差はなくなってきます。
小学生の時期に身体能力だけに頼ってサッカーをしてきてしまうと、技術練習が十分に身についておらず、高校生の時期になると、スピードで相手を抜くことが出来なかったり、パワーでもなかなか勝てなくなったりと、徐々に試合の中で目立った活躍が出来なくなり、やがて、大きな壁にぶちあたることも出てきます。

ここで、私がお話したいことは、小学生の時期に身体能力に頼り、サッカーをしている子供が悪いということではありません。また、決して身体能力を否定しているわけではありません。
指導者は、小学生の時期に身体能力が高い子供に対しても、技術練習において足でボールを扱う技術をしっかり身につけさせてあげなくてはならないということです。せっかくの生まれ持った身体能力なのですから、それを活かすためには、より確かな技術が必要です。
そして、技術練習は、小学生の時期からしっかりと取り組ませることが1番重要であるということです。
身体能力の差は、成長とともにいずれ大きな差はなくなります。しかし、ボールを扱う技術の差は、しっかりと練習を続けてきたかどうかで決まり、練習をしなければこの大きな差を埋めることはできません。

小学生の時期は、目の前の結果だけに捉われず、3年後、5年後に活躍できる選手になるように、今、この時期にやっておくべき必要なことを、しっかりと子供たちに伝えていくことが重要であり、それが、指導者の役目であると私は思っています。
これからも、サッカースクールの指導において、しっかりと実践していきたいと思います。

プロフィール

大石 鉄也

1979年11月26日生まれ。静岡学園高等学校から川崎フロンターレ入団。(在籍8年)川崎フロンターレ在籍時代に1年間、ブラジルグレミオに留学。2004年に現役を引退。現在は、子どもたちへの指導を行いつつサッカースクールカリキュラム開発及び指導者の育成にあたる。