コナミスポーツマスターインストラクター大石鉄也のサッカーコラム SOCCER COLUMN by Tetsuya Oishi

Jリーグを見て感じること

vol.32 | 2015/11

Jリーグも大詰めを迎え、残り2節となりました。
2015年シーズンは、2ステージ制(1stステージ・2ndステージ)となり、CS(チャンピオンシップ)で年間チャンピオンを決定します。果たして、どのチームが優勝となるのか今から非常に楽しみです。

私は時々ですが、Jリーグ観戦にいきます。今月は、Jリーグを見ていて、感じたことをお話したいと思います。

チーム毎に、ポゼッションサッカー、カウンターサッカーなど、それぞれに特徴は異なりますが、最終的には得点を奪うという目的は、全てのチームに共通することです。
得点をするためには、いかに多くのチャンスを作れるか?そのチャンスの決定率をどれだけ上げていけるか?がポイントになります。

Jリーグでは、相手チームの特徴を研究し、対戦相手の特徴を消すために毎試合対策をしています。
そのため、毎回同じような攻撃パターンでは、なかなかチャンスを作ることは難しくなります。
では、攻撃のチャンスを作るために、何が一番効果があるでしょうか?
私は、ドリブルだと思っています。
皆さんは、ドリブルは前線の選手がするものだと思っていませんか?
勿論、後方の選手(DF)に比べて前線の選手の方がドリブルをする回数は、多いと思います。
しかし、ドリブルの目的は、<相手を抜く(突破する)>だけではありません。
<相手を引き寄せるため>、<味方のスペースを作るため>、など色々な目的があります。
私は、試合の状況、相手の動きによって、全ての選手がもう少しドリブルをしても良いと思っています。パスで運んだ方が早く攻撃出来ることは十分理解していますが、状況によっては、ドリブルで運ぶことで数的優位(人数の上で優位になる)をたくさん作れることがあります。
試合の中で、数的優位をたくさん作ることが、多くのチャンスを作ることになると私は思っています。

最近のJリーグを見ていて、数的優位の状況を作ろうと意識している選手が少ないのではと感じています。
その原因は、リスクを恐れて安全にプレーしようとしている選手が多いことだと思います。

Jリーグで個人の技術は、年々高まっていると思いますが、その技術を最大限に活かしきれていないことが、私は気になります。
勝負の世界では、勿論、リスクは考えなければなりませんが、リスクを気にしすぎてプレーの幅が狭くなるようでしたら、それは違うと思います。
自分の持っている技術を最大限に発揮することで、より質が高く、より面白いサッカーが出来て、結果、Jリーグ全体のレベルアップに繋がると思っています。

海外のサッカーでは、リスクを気にしてプレーしている選手は少ないと思います。
自分の持っている技術を最大限に発揮し、素晴らしいプレーを見せてくれています。
素晴らしいプレーの裏では、失敗の繰り返しもあります。

Jリーグをレベルアップさせ、魅力あるリーグにしていくために、選手の方には、リスクを気にせずに自分の技術を最大限に発揮してほしいと思います。
それが観客、サポーターを楽しませ、子供たちの憧れを作り、良いお手本となると思います。

プロフィール

大石 鉄也

1979年11月26日生まれ。静岡学園高等学校から川崎フロンターレ入団。(在籍8年)川崎フロンターレ在籍時代に1年間、ブラジルグレミオに留学。2004年に現役を引退。現在は、子どもたちへの指導を行いつつサッカースクールカリキュラム開発及び指導者の育成にあたる。