コナミスポーツマスターインストラクター大石鉄也のサッカーコラム SOCCER COLUMN by Tetsuya Oishi

部活とクラブチーム

vol.3 | 2013/06

だいぶ暑くなってきましたが、サッカーを楽しめていますか? 今月は、部活動(以下、部活)とクラブチーム(以下、クラブ)について、お話ししていきます。皆さんは部活とクラブの違いを知っていますか? 中学生や高校生になってサッカーを続ける時はいずれかのチームに所属してプレーするはずですが、一言でまとめると部活は自分が通う学校のサッカー部、サッカー部以外がクラブと言えます。代表的なクラブとしてはJリーグ加盟クラブのジュニアユースやユースです。

以前は大半の選手が学校のサッカー部に所属していました。しかし、現在はクラブが数多くでき、クラブで活動する選手が増えてきました。そんな中クラブでプレーするメリットを耳にする機会が増えましたが、私はどちらにも良い面があると考えています。クラブはグラウンドを含め環境面で恵まれています。Jリーグ加盟チームならセレクションを通じて入団していますから、所属選手のレベルはかなり高いでしょう。トップチームの選手を身近に感じられて刺激になりますし、実力が認められれば高校生でもJリーグの試合に出場できる可能性があります。

ただ、クラブはチームとしての結果を求められるため、技術はあるのにフィジカル面で劣る選手の出場機会がない、というケースをよく見かけます。以前もお話したように高校生くらいまでは身体的な成長に大きな個人差がありますから、「身体が小さい」・「パワーがない」・「足が速くない」という理由で試合に出られないのは、私はおかしいと思います。個々の選手の特長を見極めて、その選手に適した指導をした上で出場機会を与え、個々を育ててあげることが大切なのではないでしょうか。

部活はどうでしょうか。クラブチームに比べれば良い環境とは言えませんし、所属選手のレベルにはバラつきがあるでしょう。しかし、デメリットばかりではありません。私は自分より技術面で劣る選手や自分よりスピードのない選手と一緒に練習をすることも、すごく大切だと思うのです。

なぜかと言うと、そのチームメイトに合わせたプレーをする必要があるからです。上手な選手とのプレーにそれほどの気配りはいりませんが、トラップが苦手な選手や足が遅い選手に出すパスは、どうすれば良いのでしょう。すごく頭を使いますよね。自分勝手なプレーを続けていると、将来的に苦労する時があるはずです。どんな人にも合わせられるプレーができる選手は素晴らしい人材ですから、日頃の練習でも周囲への気配りを意識しながらプレーしてみてくださいね。

プロフィール

大石 鉄也

1979年11月26日生まれ。静岡学園高等学校から川崎フロンターレ入団。(在籍8年)川崎フロンターレ在籍時代に1年間、ブラジルグレミオに留学。2004年に現役を引退。現在は、子どもたちへの指導を行いつつサッカースクールカリキュラム開発及び指導者の育成にあたる。