
ゴルフにおけるさまざまなショットの中で、もっとも地味なのに一番スコアに直結するのがパターです。そこで今回は、ぜひとも知っておきたいスペック面の話と、パターが上手になるレッスン法をご紹介します。
パターのスペックを理解することで効率的な練習を
初心者の皆さんが使われているパターは、おそらく、性能や機能を吟味して確実に自分にマッチするものを・・・というチョイスではなく、たまたま入門セットに含まれていたものとか、一般的な市販品、ゴルフをしている先輩や家族から譲っていただいたものというパターンがほとんどではないでしょうか。そこで、具体的な練習方法をご紹介する前に、自分の使っているパターがどういった特性を持ったものなのかを理解するところから始めましょう。このことを知るか知らないかで、パターの結果が大きく変わります。
・スペックその1【ロフト角】
飛距離とは無縁のパターですが、それでも1〜6度程度の【ロフト角】が設けられています。それは、グリーン上に止まったボールは、必ず、芝にわずかに沈んだ状態になっているから。そこからほんの少し浮かび上がるように転がすほうが素直な軌道になるため、パターにも【ロフト角】が付けられているのです。
この、パターに設けられたわずかな【ロフト角】が、実はパッティングの精度に影響を与えています。そこで、こんな確認作業があります。まずはフローリングなどの硬い床の上でパッティングの構えをしてみましょう。その時、グリップは握らずに軽く支える程度、身体の真正面でヘッドを床にそっと置き、“グリップエンドがどの位置にくるか?”を確認しましょう。パターのモデルによりさまざまで、グリップエンドが“へそ”の正面あたりにくるものもあれば、“へそ”よりも左にくるもの、反対に“へそ”より右にくるものもあります。
ここで確認できたグリップエンドの位置から自分の使っているパターの【ロフト角】を把握します。角度によって、ボールの転がり方が変わりますので、自分のパターの場合はどのようにボールが転がるのかということを良く理解しておきましょう。
・スペックその2【ネック形状】
パターのヘッド部分とシャフトとの接合部を見てみてください。ヘッド側の素材が細長く数cmほど上側に伸び、そこからシャフトがつながっている形状のものと、ヘッドにダイレクトにシャフトがつながっているものがあります。この「ヘッド側の素材が細長く数cmほど上側に伸びた」部分をネックと呼ぶのですが、ネックの有無で次のような特徴が生まれます。
1.ネックあり
一昔前はとてもにオーソドックスな形状でした。パターヘッドの重心が高い位置にくる傾向にあるので、ボールを打つ際には、地面スレスレにスイングした方が打感が良くなり、ボールの転がりが正しくなる傾向にあります。
2.ネックなし
マレット型パターの普及で、とてもによく見る形状となりました。パターヘッドの重心が低い位置にくる傾向にあるので、ボールを打つ際には、地面との隙間が多少開いている方が打感が良くなり、ボールの転がりが正しくなる傾向にあります。
もし、パターでダフリのミスが多いという方は、こちらのタイプがおすすめです。
スペックその3【バランス】
最後はヘッド部分の【バランス】を確認しましょう。まず、パターをテーブル等に置きます。その際に、ヘッド部分だけはテーブルからはみ出るようにしてください。準備はこれでOK。これだけで、大まかに3種類の分類ができます。
1.フェースバランスパター
フェース面が天井を向くパターです。マレット型(かまぼこ型)や大型マレット型、センターシャフトなどのパターに多く見られるバランスです。スイングの際は、真っ直ぐ引いて真っ直ぐ打つ(ストレート軌道)、機械的なスイングに適しています。初心者の方が、最も優しく感じるパターでもあります。
2.トゥバランスパター
フェース面が真横を向くパターです。T字型やL字型と呼ばれる、往年の名機や一部のプロゴルファーが好んで使うモデルがこのバランスです。テークバック時はフェースが開くようになり、ショット時にスクエアに戻り、打ち終わると閉じるという、通常のショット時と同じ動き(イントゥイン軌道)が理想とされます。プレイヤーが積極的に打球をコントロールしたい場合に有利です。
3.トゥヒールバランスパター
ヘッドの形状やネック形状などにより度合いは異なりますが、フェース面が斜めを向くパターです。当然ですが、斜めの度合いがより天井向きであればフェースバランスに近く、反対に真横に近ければトゥバランスに近い性能と判断できます。マレット型や大型マレット型を除くと、ほとんどがこのバランスになるでしょう。
パターで最も重要なのは距離感
パターで重要となるのは「距離感」と「方向性」で間違いありませんが、その比重でいうと、7:3か8:2くらいの割合で、「距離感」の方が重要となります。パッティングの場面をイメージするとわかると思いますが、横方向に3mもずれる可能性は少ないですが、3mのロングまたはショートというシーンはよくあることだからです。つまり、距離感さえつかめるようになれば、パターで大叩きする可能性が激減します。
そこで、距離感がアップする練習法を2つと、パターに自信が付く練習法1つの合計3つをご紹介します。
・パターを一時的にスイートエリアでしか打てなくする
フェース面の中央3cm程度を開け、その両サイドを輪ゴムでぐるぐる巻きにするか、マスキングテープをてんこ盛りに巻きます。これでいつも通りパターの練習をしてください。スイートエリア以外でヒットすると、ボールはあらぬ方向に転がったり、明らかに距離が狂うはずです。この練習を繰り返し、確実にスイートエリアでボールを打てるようになると、そのパターから打つ距離感が確実に覚えられます。
・片手でパッティング
リビングの床やゴルフ場の練習グリーンなどちょっとした長い距離で、目標物に対して片手でパッティングしてみてください。両手でのパッティングと比較して、かなりあいまいな感覚でしか打てないにも関わらず、意外とカップに寄るかと思います。実は、人間の距離感というのは優れたもので、「だいたい」の程度なら優れた距離感を持っています。この「だいたい」の距離感を両手で無意識に出せるようになると、ロングパットで苦労する回数が激減します。
・1mのパットを繰り返す
自宅での練習では、1m程度の短いパットを何度も何度も繰り返すようにします。おそらく、打ったらカップインが当たり前の距離のハズです。これを繰り返すことで「パターは打ったら入るもの」という意識がすり込まれ、結果としてパターに自信がつくというメニューです。
ボールに書かれた線を利用すると方向性が飛躍的にアップします
どういったゴルフボールでも、面のどこかに直線が基調となったデザインがプリントされています。この直線を打ちたい方向にピッタリと合わせ、さらにアドレスするときは、ボールの直線のみを信じて構えることで、飛躍的に方向性が良くなります。手順としては、次のとおりです。
1)ボールマーク前にボールを置く際、ボールの直線がキレイに真上になるように準備します。
2)パターのシャフトを利用して打ちたい方向(≒カップもしくはカップ●個分左など)を定め、それにボールの線を合わせます。
3)アドレスを取る際は、周りの景色や地形にとらわれることなく、ボールの線のみを信じてパターを真っすぐに合わせます。
4)パターの性能に合わせ、ストレート軌道、もしくは、イントゥイン軌道でスイングします。
練習時に、1〜4をスムーズに行えるようにし、さらに、線の合わせ方のクセなども理解しておくと、実際のパッティングでモタつくこともなくなり、パット数が激減することでしょう。ぜひ試してみてくださいね!
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