1.鉄棒の後ろ回りのコツ【横山選手のお手本】
後ろ回りが出来るようになるためには、代表的な2つのコツがあります。「お腹を鉄棒から大きく離してスイングすること」と「鉄棒にお腹を付けて、素早く回ること」です。
STEP1. スイングは、お腹を鉄棒から大きく離して
①まずは両腕を肩幅に開き、身体を持ち上げます。
②回る勢いをつけるため、前後に大きく3回スイングします。 1・2・3のタイミングで徐々にスイングを大きくしましょう。
POINT お腹と鉄棒をしっかり離して、大きくスイングすること。
③スイングの勢いを使うと、地面に足を着かずに回りきることができます。
STEP2. お腹を付けて、素早く回ろう
①鉄棒を回る際は、お腹と鉄棒をしっかりとつけて素早く回ります。
②回転時に手首を素早く返すことがポイントです。
2.鉄棒の後ろ回りの正しい教え方のコツ
STEP1. 大きなスイングを身につけよう
①まずは大きくスイングする練習です。補助者は鉄棒の後ろに立ち、お子さんの肩と太もものあたりを支えましょう。
②足を前後に大きく動かしながらスイングしていきます。1・2・3の「3」のタイミングで、できるだけ大きくスイングします。
③補助者はお子さんの足が上がっていくときに、太もものあたりに手を添えて、スイングをサポートしてあげましょう。
④リズム良く、1・2・3でスイングを行い、「3」のタイミングでお子さんの身体と地面が90°になるところまで、身体を運びましょう。
⑤お子さんは大きくスイングするために、鉄棒からお腹をしっかりと離しましょう。
⑥補助者は、地面とお子さんの身体を水平にしたときに身体がまっすぐになるように支え、お子さんは肘をしっかりと伸ばしましょう。
⑦この体勢から勢いよく戻ることで、地面に足をつけずに回ることができます
POINT 大きくスイングする感覚を覚えるまで、繰り返し練習すること。
STEP2. 鉄棒にお腹を付けて、素早く回ろう
①スイングができるようになったら、回転の感覚を身に付けましょう。お子さんは腕支持姿勢の状態になりましょう。
②補助者は鉄棒の前に立ち、お子さんの背中とひざの裏に手を添え、支えてあげましょう。
③補助者はそっとお子さんの足を持ち上げながら肩を倒し、回転をサポートしていきます。
④回転時、お子さんのお腹と鉄棒が離れないように身体を支えましょう。この練習を繰り返し行い、回転の感覚を掴みましょう。
⑤回転の感覚に慣れてきたら、手首を返す練習です。
手首を返す練習は逆上がりを続けて3回行いましょう。この練習により、後ろ回りに必要な「素早い手首の返し」を身に付けることができます。
大きなスイングと回転の感覚を身に付けたら、これまでのポイントを意識して、鉄棒の後ろ回りに挑戦です。
⑥補助者は鉄棒の前に立ち、お子さんの腕と太ももに手を添えます。
⑦スイング時は太ももを押しながら補助します。
⑧鉄棒に向かうタイミングで1・2・3とカウントを行い、3のタイミングで補助者はお子さんの太ももの裏に手を添えて、ぐるっと身体を回してあげましょう。
POINT 回転時、お腹を鉄棒に密着させること。
⑨最後はお子さんが鉄棒から落ちずに腕支持姿勢をとれるよう、腕をつかんで支えましょう。
3.「鉄棒の後ろ回りのコツ」まとめ
横山選手の美しいお手本と練習方法はいかがでしたか?最後に後ろ回りのポイントをおさらいしましょう。
- ① 回転の勢いを付けるために、スイングはできるだけ大きく行うこと。
- ② 鉄棒を回るときは、お腹と鉄棒をしっかりとつけて素早く回ること。
それぞれの身体の動きを意識することが大切です。ステップごとの練習を重ねて、正しい後ろ回りをマスターしましょう。