コナミスポーツクラブ > アスリート > NEWS > 体操個人総合金メダル 内村 航平が心境を語る 〜ロンドンオリンピック特別インタビュー〜

Q.ロンドンオリンピックの率直な感想を

そうですね。だいぶ苦しかったですね。なんかこう・・・本番前は調子が良くて、凄い演技が出来る気がしていたんですけど、いざやってみるとそうでもなく、本当に何かと戦いながら試合をやっていた感じで、苦しかったの一言でしかないですね。

Q.団体予選は初めの演技という事で緊張しましたか?

全く緊張はなかったですね。緊張というよりも、初めの鉄棒でミスをして流れに乗れなかったので、そこから自分にいらだちながら演技をしてきたので、若干気持ちは切れかけていましたね。

Q.普段と何かが違いましたか?

やる前からはいつもの気持ちで臨んだんですが、いざやってみると、いつもより力が出すぎて、それを自分自身でコントロールできなかったのがミスをした原因だと思います。

Q.最近の大会でそのような事はありましたか?

無いですね。やっぱり、練習の時からこのオリンピックにすごく賭けていたので、それにかける思いというのがちょっと強すぎてこうなってしまったのかと思います。普通どおり練習をして、世界選手権と同じように試合に臨んだんですが、やっぱり違いましたね。オリンピックは。

Q.魔物と気持ちの面が大きかったですか?

半々ですね。魔物はいましたね。自分で思った通りに動かしてもミスしていたので、やっぱり魔物だなと感じましたね。


Q.魔物の気配を感じたのはいつですか?

予選、団体決勝、個人総合で感じましたね。魔物を。

Q.団体決勝のあん馬は、普段ではありえないと感じましたが・・・

正直自分でもよくわからないですね。だから魔物がいたんだと思います。

Q.加藤コーチの抗議中、どんな事を思っていました?

僕は採点は覆らないだろうと思っていました。それより、4位という結果にショックが大きくて、採点が覆る覆らないというのはどうでもよかったです。あの時は。

Q.銀を取れた瞬間は?

気分はそんなに変わらなかったですね。4位のショックが大きすぎて、2位でも喜ぶ余裕がなかったです。

Q.中国の演技は見ましたか?

僕は試合中は自分の演技に集中してますので、どの試合でも見ていないんです。オリンピックでも特には気にしていなかったです。

Q.絶対に団体金が獲りたいと言われてましたが銀に終わった気持ちは?

正直悔しいですけど、ミスをしたらまず勝てないというのは最初からわかっていたので・・・。でも、それでもロンドンオリンピックという大舞台でみんなで勝ちとった銀メダルなので、今は悔しいと嬉しいの半分、半分ですね。

Q.オリンピックは大会ごとに雰囲気が違いましたか?

かなり違うなという印象ですね。やっぱりオリンピックは初めて出た時が一番楽しいと感じましたね。2回目、3回目と回数を重ねるごとに、何かと戦っていかなけらばいけないのかなと感じました。

Q.日本代表としての重圧とかありましたか?

日本代表としての重圧は感じませんでしたが、自分の気持ちを抑えきれなかったのでミスにつながってしまって、自分に負けてしまったという事なので。もうちょっといつも通り楽しんでできればよかったのかなと思います。

Q.今回の快心の演技は?

ほぼ無かったです。僕のなかでは。でも、個人総合決勝の跳馬は着地も止まったのでかなり良かったと思います。 それでも快心ではないです。

Q.リオで団体金をとるためには?

わかりきっている事はミスをしないという事なんですけれども、どうやったらミスをしないかなんて答えが出ないので・・・。どういう選考方法でも勝てるように練習をもうちょっと見直さなければと思いますね。

Q.どういう所を見直したいですか?

それはまだ答えが見つからないですね。ロンドンでの演技を思いだしながら練習して、見つけていければと思います。



Q.それそろ練習を再開しますか?

できれば休みたいですけど、僕の場合休むと痛いところが増えてしまうんです。試合が終わってから動かさないと体が痛くなるっていう思い出しかなかったです。

Q.次に4年に向けたチャレンジというわけではない?

そうですね。目の前の大会を一歩一歩進んで行くために練習したいですね。

Q.28年ぶりに個人総合金メダルを獲得されましたが・・・

うれしかったですが、今回はチームメイトの山室が負傷していたので残念です。本来は一緒に出るはずだんたんですけど。一緒に出て、一緒に表彰台に上りたかったです。本人が一番悔しいと思うので、光史を元気づけるためにも絶対に金メダルをとって、日本に返したいという思いがありました。僕だけで取った金ではなくて、本当に日本体操チーム全員で取った金メダルだと思っています。

Q.団体予選や個人総合に向けて、山室選手といろいろ話しましたか?

いや、特にそういった話はしてないです。光史はずっと笑顔でいてくれましたが、みんなそれが強がりだというのは気が付いていましたし、それが伝わったので、僕もしっかりやらなければと思いました。

Q.山室選手のけがでチームが一つにまとまった?

あの跳馬の後から、光史の分も頑張ろうという気持ちがチーム全体に広がっていい演技が出来てきたんです。それは多分、光史がずっと笑顔でいてくれたから体操ニッポンが一つになれたのではないかと思っています。

Q.体操は自分との戦いと言われてますが、今回勝ちにこだわったのはそういう面がありますか?

それがなければ勝ちにこだわらなかったですね。多分個人総合決勝の鉄棒でコールマンもやってましたね。

Q.山室選手の存在は大きかったですか?

大きかったですね。過去からのライバルというのもありますけど、昨年の世界体操で一緒に個人総合の表彰台に上って、それで出れなかった思いを、自分の立場になって考えてみると、そうとう悔しいし、多分あんなに笑っていられる状況ではなかったと思うんです。それを考えると代わりに僕が頑張って一番いい色のメダルを獲るしかないなと思って。

Q.金をとって山室選手に連絡しましたか?

僕がオリンピック金メダリストになった後に「金メダリストだもんな〜信じられないよ」といわれました。

Q.次は一緒に表彰台に上がりたいですか?

まだ自分がリオの代表には入れるかどうか確定してないので何とも言えないですが、ケガをしている人間の目ではなかったです。ぜんぜんあきらめていないし、まだまだ先を見ているような眼でした。

Q.完治したら強力なライバルになりますね?

また一緒に代表に入って、できると思っているので、そうなってもらわないと困ります。

Q.やっぱり彼がいないと強い日本にならないですか?

光史がいないと強い日本になってこないですね。やっぱり、光史がとれる点数の種目に、日本にあまり選手がいないので。そこはやってもらわないと世界でも点数がでないと思います。4年後も一緒に出たいなという気持ちは強いです。

Q.4年後は一緒に出た加藤選手も大きな存在になりますね?

個人総合も間違いなく僕のライバル的な存在になると思います。4年後は凌平が日本チームを引っ張って行く存在に成長している事を期待しています。

Q.次の4年に向けては?

今回、個人総合で金を取れて、団体でも6種目出場して一応日本に貢献できたので、4年後もし出るとしたら、その時の日本代表の弱点となる種目を強くできるような使える存在になりたいですね。

Q.今回のような日本のエースとしては?

年齢的に少し厳しいので、できる仕事をしっかりしたいと思います。

Q.個人総合はここまで負けなしですが、今後も勝ち続けたいですか?

今まで勝ち続けたいとか思った事が無いんです。それが良い結果を生み出していると思うので、一年一年しっかり試合をこなしていく事で結果はついてくると思います。その先にリオデジャネイロオリンピックがあると思うので、まずは目の前の試合を一つ一ついつもと変わらない気持ちでやっていきたいと思います。

Q.目指す演技は上げていきますか?

いや、上げていくというよりも・・・今までと変わらずミスのない安定した演技を常に目指したいですね。もうほとんど難度は上げきっているので、このレベルを維持していけば、来年ルールが変わってもしっかり対応して、一年一年しっかりやっていきたいなと思います。

Q.オリンピックの悔しさを晴らす舞台は?

オリンピックの悔しさはオリンピックでしかはらせないと思うので・・・とりあえず2年後の世界選手権で団体金メダルを取れればそれが4年後につながってくると思うので、まずは2年後しっかり代表に入って、団体戦で勝てる練習をしていけばと思います。

Q.子供達も体操を始めたいと思う子が増えているようですが?

とても嬉しいですね。ぼくも体操が楽しいと思ってここまで続けてこれたので、その楽しさを伝えられたというのが凄く嬉しいです。


Q.どういう風に楽しんでもらいたいですか?

何でもいいんですけど、ひねるのが楽しい、回るのが楽しい、ただそれだけでいいと思います。何か一つ楽しいと思える動作を見つければ、それを追求していって自分の武器にできるので、まずは身近な事から楽しいと思えるようになってもらえればと思います。

Q.ずっと憧れの存在でいてほしいですね・・・。

この演技力を保ち続けるのはとても難しいですが、これからさらに練習に練習を重ねて努力したいと思います。

Q.みんな着地が凄いと思っていますが、今後も追求しますか?

いいえ、特に追求しません。着地だけが僕の取り柄ではないので。僕の理想を追い求める事がみんなに感動を与えると思うので、現状に満足しないで常に前を見て練習をする、その姿勢が大事だと思います。

Q.今回のオリンピックで見えた課題と理想は?

理想は前から変わらないですね。これは言葉に表現できないので・・・でも課題はいつもと違う気持ちでのぞまないという本当にオリンピックでも世界選手権でも社会人選手権でも全日本選手権でも同じ気持ちで全部やるというのを学びました。

Q.メダル3つというのは?

できればもう少し種目別に残って、メダルがほしかったんですけれど。一応決勝に出場した試合ですべてメダルを取る事が出来たので、そこに関しては良かったかなと思います。

Q.今回は良い大会でしたか?

一番かけていた試合で、いつも失敗しないところで失敗して、根性をたたき直されたというか、またさらに体操って難しいなと思ったし、逆にそう思ったからこそ、さらに追求してやろうと思いました。まだまだやることはたくさんあるなと思いました。

Q.選手・コーチを含めてKONAMIの関係者が多いというのは良かったですか?

試合というよりも、試合ではないところでいつもと同じメンバーがいると、すごい落ち着けるというか、いつも通りの気持ちで生活もできるし試合もできたのですごい良かったです。

Q.リザーブメンバーもKONAMIでしたね?

練習も凄くいい雰囲気でKONAMIの体育館でやっているように出来たので、それが、ストレスなく合宿期間を終える事が出来たので、そこは皆にすごく感謝していますね。

Q.今後の目標は?

選手を続けるので、最大の目標は次のオリンピックなんですけど、それに出るために一つ一つの試合を淡々とこなしていく事が4年後につながると思うので。まずは次の社会人をしっかりミスなく終えたいですね。

Q.2020年に東京でオリンピックが開催されるかも知れませんね?

東京になったら必ず出場したいと思いますね。やっぱり東京の世界選手権を経験しているので地元でできる利点というのを完全に知っているので、そういう大会でオリンピック、一番大きな大会を経験したいと思います。年齢でいうと31歳なんですけど、気持ちさえしっかり持っていればあまり歳は関係ないと思っているので、東京になったら出場したいです。

Q.次も、個人・団体の金メダルを狙いますか?

団体金が一番ですね。個人はそのとき一番強い人が出ればいいので。今のレベルを保てていれば出られると思うので、4年後どうなるかわかりませんが、とりあえず1年1年しっかり、どう世界が動いていくか見たいなと思います。

Q.応援してくれた日本の方々に一言お願いします。

みなさん応援ありがとうございました。今回のオリンピックは本当に皆さんの応援の力が無かったらメダルが獲得できなかったと思います。またさらに練習してファンの皆さんを感動させられるよう頑張っていきたいと思います。これからも応援よろしくお願いします。