KONAMI J.B.STAR奮闘記 第33回
自身にとっての世界大会とは~2023 World Hip Hop Dance Championshipを終えて~ 前編
7月30日から8月6日にかけて、アメリカで開催された「2023 World Hip Hop Dance Championship」。KONAMI J.B.STARはジュニア部門3位、バーシティ部門4位、メガクルー部門7位と、参加した全ての部門で入賞することができました。大会を終えたメンバーに今の心境を聞きます。
8月はリーダー、副リーダー、ジュニアチームのリーダー3名のコメントを、9月はジュニアの振り付けも担当した前リーダーと、コナミスポーツクラブ ダンシングスターズのディレクターでKONAMI J.B.STARのコーチも担当するTAC氏2名のコメントをお届けします。
―――世界大会を終えて、今の気持ちは
まず、ここまでくることができたのは、TACコーチ、水野コーチ、琉音くんはじめ先輩方、家族のみんな、応援してくださった皆さんのおかげだと思うので、今は感謝の気持ちでいっぱいです。
―――世界大会の雰囲気は
優勝を狙ってきているので、みんな熱い気持ち・・・燃えているようでした。
―――決勝のパフォーマンス直前のチームの雰囲気は
初めての人も、出場したことがある人も緊張していたんですけど、「ここ頑張ったら焼肉だ!」って場を盛り上げようっていう人がいたりして、昨年と比べて緊張の雰囲気は少なかったです。もちろん緊張はしていたんですけど、みんなで「がんばろう」って方向に持っていけました。
―――今年のジュニアチーム
みんな明るくて、個性が出ていて、誰もが意見を言いやすくて。移動中はわいわいしているけれど、練習中は切り替えができる。今回はみんなで意見を出し合ったりと、一人が引っ張っていくんじゃなくて、みんなで作品を作り上げていくチームです!
―――世界大会を終えて、今の気持ちは
今年が一番楽しい世界大会でした。アメリカに行くのは3回目で、ビデオでの大会も入れると4回目です。自分が参加するのが最後の年で、副リーダーということもあったので、絶対にいい世界大会にしなきゃっていう気持ちもあったので。アメリカでも体調を崩すことなく・・・昨年は体調を崩しちゃって。熱をだして、みんなに迷惑をかけて。今年は絶対にそれはダメだっていうのがあったので、体調管理もしっかりしました。
周りのこともみえたし、晴奈代(リーダー)の手伝いもできたし、結構余裕がある世界大会でした。
―――予選から決勝までのパフォーマンスについて
なんだろう、みんな独り言が多かったですね笑。ずっと一人でしゃべっている子もいたりして。いっぱいいっぱいの子もいただろうけど、落ち着いて予選も準決勝も決勝もできました。予選のサウンドチェックでがらっと構成を変えたのが心配だったんですけど、その変更が逆にいい方向に向かったから良かったかなって。決勝でも少し踊りを変えました。決勝の前日の夕方くらいに変えたので、みんな大丈夫かな、自分も大丈夫かなっていう感じだったんですけど、しっかりと変更点も対応できて、決勝で一番良いパフォーマンスができたんじゃないかなって思います。
「変えよう」ってアイデアは、TACコーチからだったり、自分たちで「ここちょっとつまらないよね」「もうちょっとできるよね」って意見を出して、動画を見ながらTACコーチとバーシティメンバーで夜、部屋に集まってミーティングをしました。
バーシティ部門の予選は、大会が始まって数日空いてからだったので、最初の方は練習ばかりで、それがきつかったです。本番だとアドレナリンがでて、「楽しい」ってなるけど、練習しかなかったので、体調も崩しちゃいけないですし、みんな結構げっそりしていました。
メガクルー部門は夜中の0時回ってからの本番だったので、ジュニアの子に「がんばって!」って声をかけると「いつも20時に寝てるんです~」って返ってくる人もいたので、励まして、声掛けをして頑張ってもらいました。
―――世界大会で一番印象深かったこととは
KONAMI J.B.STARって、他の国の方からあんまり声をかけてもらったことがないんですけど、今年は色々な国の方から「J.B.STAR?」「Good Good」って声をかけてもらいました。決勝は、みんな自分の国を応援していて、他の国のパフォーマンスの時はピリッとした感じなんですけど、今年はとっても温かく、盛り上がりました。交流もたくさんできました。
―――世界大会を終えて、今の気持ちは
現役として世界大会に参加するのが最後で、私は2017年の5月からKONAMI J.B.STARに入って、その年の夏からレギュラーとして参加させていただいたんですが、今回が6回目の世界大会でした。(世界大会を)終えてみて、やっぱり世界は強いなっていう印象がすごくあります。でも、何度もその強い世界を見てきているので、その強さは知っているつもりでした。
今年のメンバーは、昨年からメンバーががらっと変わって、同世代のメンバーも何人かいなくなって、後輩たちと頑張る、という状況でした。そんななか、同い年組と協力をして、どうやったら戦えるかっていうのを、みんなでたくさん話し合って、挑んで、自分たちが持っている個性や、世界の強いチームと違う部分をどうやって出していけるのか、たくさん考えてやりきったつもりです。
目指していたのは金メダルでしたし、全部門メダルを取って、「笑顔でここに帰ってこよう」って日本を出発するときも宣言していましたし、自信もあったし、「やってやろう」って気持ちは強かったんですけれど、私が出た部門の結果は4位と7位で、「6回目の世界大会でまた表彰台に登れずに、観客席から見なきゃいけないのか」っていうのが一番悔しかったです。
でも、自分たちのパフォーマンスを見て声をかけてくれた方もたくさんいましたし、個人的に「よかったよ」って言ってくれた方もいて、海外のチームとの関わりができたことはとても嬉しかったです。
また、自分が出場した部門ではないけれど、今まで何年間も、自分が所属していた時にもメダルを取れなかったジュニア部門は、(自分が)最後に(メダルを)とってくれたのはすごく嬉しいことだなって思いました。
―――会場はどんな雰囲気だったのか
日本の大会とは全く違くて。とことん声を出していますし、いろいろなチームが自分のチームを応援するだけじゃなくて、良かった部分で湧いたりして。世界大会のいいところって、自分たちのチームももちろん、他のチームの良かったところを称えていて、私はそこがとても好きなところで、日本の大会でも真似しないといけないなって思いました。
―――アメリカに旅立つ前に「自分たちの色を見せつけたい」とコメントしていたが、リーダーの考えるKONAMI J.B.STARの色とは
私がKONAMI J.B.STARを初めて見たのは、はじめてのダンス発表会でゲストとして踊っていた時なんですけど、その時からKONAMI J.B.STARって本当にキラキラしていて。
日本のダンスチームってダークだったり、クールなチームが多いんです。KONAMI J.B.STARはそんな中、踊っている自分たちも、見ている人たちも笑顔にする、そんな明るい色があるチームだなって思っていました。
それを柱にして、私たちもTACコーチからそういう教えをいただいて、そういうダンスが一番好きです。最終的には見ている人も審査員も、自分たちも全員を笑顔で包みたいっていう気持ちが強いです。
全員を楽しい気持ちにさせるのがKONAMI J.B.STARだと思います。まさに、「Happy Dance」です。
今回は、3名のメンバーに世界大会を終えた気持ちを聞きました。次回は前リーダーでジュニアチームの振り付けにも関わった依田琉音、TACコーチの振り返りをお届けします。
|
KONAMI J.B.STARについてコナミスポーツクラブのダンススクール「ダンシングスターズ」の中でも全体の約1%しか入ることのできない選抜チームです。過去2010年と2014年にはHIPHOPダンス大会で世界チャンピオンに輝くなど、日本でも屈指の演技力を持つダンスチームです。
【関連リンク】
|