高校生でプロゲーマー!eスポーツの世界で夢をかなえた現役高校生に独占インタビュー
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近年、ますます注目度が高まるeスポーツ。
将来プロゲーマーになってeスポーツの世界で活躍したいという夢をもつ小学生、中学生も数多くいます。
そこで今回のコラムでは、中学生で「プロゲーマーになる」という夢をもち、高校在学中にその夢を実現した「Loid選手」へのインタビューをお届けします。現在は第一学院高校の3年生として、高校の勉強とも両立しながら、プロeスポーツチーム所属のプロゲーマーとして活動しています。
なぜプロを目指そうと思うようになったのか、高校生ながらどうやってプロになったのかなど、気になる質問にお答えいただきました。
1:オリンピックでeスポーツ?! プロゲーマーがオリンピックで活躍する未来
いま世界的にeスポーツ、そしてプロゲーマーが注目されている出来事をご存知でしょうか。
2024年7月、国際オリンピック委員会(IOC)が「オリンピックeスポーツゲームズ(OEG)」の開催を決定したというニュースが発表されました。日本のメディアも特集を組むなどしてテレビ等で話題になっていたためご存知の方も多いかもしれません。
この発表は、夏季五輪や冬季五輪に並ぶ形で、オリンピックの名を冠したeスポーツの大会が開催されることを意味しており、各スポーツ競技のアスリートと同じように”eスポーツのプロゲーマーが国の代表選手としてオリンピックの舞台に立つ未来”が実現するという、eスポーツ業界にとってとてもインパクトのあるニュースでした。
既に国際オリンピック委員会(IOC)は2023年6月に「オリンピックeスポーツシリーズ2023」と題してシンガポールで国際大会を開催しており、野球・テニス・アーチェリー・モータースポーツなど様々な競技で熱戦が繰り広げられました。
日本でも中学生や高校生といった若者を中心に人気の高いFORTNITE(フォートナイト)を題材にした”スポーツ射撃”が新競技として新たに加わり、このとき話題となりました。
未来のオリンピアンを夢見て、プロゲーマーを目指す若者が今後増えていくかもしれません。
2: プロゲーマーが「なりたい職業ランキング」の常連に?! データで見るプロゲーマー人気
2024年7月にソニー生命保険が公表した「将来なりたい職業」に関する調査(表1)では、中学生男子のランキングにおいて「プロeスポーツプレーヤー」が、9位にランクインしています。 5位タイには「プロスポーツ選手」がランクインしていますが、「プロeスポーツプレーヤー」が野球・サッカー・バスケットボールといった一般的なプロスポーツ選手に迫る順位となっていることがわかります。
また、日本FP協会の調査によると、2023年度の「将来なりたい職業」ランキング(表2)では「プロゲーマー」が第10位となっており、2021年度から3年連続でトップ10にランクインしています。
「プロゲーマー」が今や”あこがれの職業”のひとつとして、若い世代から高い人気を集めていることがうかがえます。
今回はその「プロゲーマー」になる夢を高校在学中にかなえた、Loid選手のインタビューをお届けします。
Loid選手 プロフィール
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- TEQWING e-Sports FORTNITE部門所属 Loid
(現在、第一学院高等学校在籍 高校3年生)
- 【経歴】
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2023年3月 第一学院高校 eスポーツコース 修了※運営:KONAMI eスポーツ学院
- 2023年4月 TEQWING e-Sports 練習生となる
- 2024年4月 TEQWING e-Sports とプロ契約を交わし、チームへ正式加入
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【主な実績】
Coca-Cola STAGE:0 2023 全国大会出場
FNCS Semi-Finals Upper進出
FORTNITE アジアパワーランキング 300位 ※2024年8月時点
- TEQWING e-Sports FORTNITE部門所属 Loid
3: 夢をかなえた現役高校生「Loid選手」がプロゲーマーになろうと思ったきっかけ
- FORTNITE(フォートナイト)を始めたきっかけを教えてください。
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本格的にテレビゲームで遊び始めたのは小学4年生のときで、Nintendo Switchの「Splatoon(スプラトゥーン)」というゲームでした。
そのあと小学6年生のときに友達に誘われてフォートナイトで遊ぶようになったのですが、最初はなかなか勝てず…
ただ、なかなか勝てないからこそ勝てたときにはうれしさだったりやりがいを感じられて、どんどんゲームにハマっていきました。 - プロゲーマーを目指そうと思うようになったきっかけは何でしたか?
- 普段からゲームや動画配信を見るのが好きで、コロナ禍の自粛期間中に自宅でフォートナイトの世界大会の配信を見ていたのですが、プロゲーマーが試合に勝利して大喜びしている様子や、楽しそうにゲームをプレイしている様子を見て、自分自身もプロゲーマーになってゲームで活躍したいと思うようになり、中学3年生のときにプロゲーマーを目指そうと思いました。
- Loid選手の人柄/性格について教えてください。
- 自分は”負けず嫌い”な性格です。
フォートナイトに限らず、ゲームで負けると悔しくなって、「どうやれば勝てるんだろう?」とか「次はこうしてみよう」とかよく考えていました。
ゲームに本気になれたのは、単純に好きなゲームで負けたくないという気持ちが強かったからだと思います。
悔しいと思う気持ちが強かったおかげで、上手くなるためにどうすれば良いか考えるようになって、実際に上達することができたので、この”負けず嫌い”な性格が活きてたんだと思っています。
4: 高校生でプロゲーマーへの夢にチャレンジ!「Loid選手」が選んだeスポーツが学べる高校への進学
高校進学
- 現在、第一学院高校の3年生ですが、同校のeスポーツコース(※)を選んだ理由について教えてください
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高校への進路を考えた際には、「プロゲーマー」になりたかったので、eスポーツが学べる高校・学校をまずは探しました。
いろいろ調べてeスポーツコースがある高校の見学や体験に行ったのですが、 第一学院高校のeスポーツコースのオープンキャンパスで説明を受けた「合同トライアウト」という制度に魅力を感じて、最終的にこちらの高校に決めました。
うまくいけば高校生のうちにプロゲーマーになれる可能性があったことが特に魅力に感じたポイントでした。
※第一学院高校 eスポーツコースは、「KONAMI eスポーツ学院」がサポート校として運営を行っております。 - eスポーツへの進路を選択するうえで、保護者の反応はどうでしたか?
- 親に”プロゲーマーになりたい”と最初に伝えた時は、強く反対されたことを覚えています。
ただ、自分のプロゲーマーになりたいという想いと熱意を親にぶつけて、何とか説得することが出来ました。
自分の進路について理解をしてくれたあとは、一番のサポーターとして自分のことを応援してくれました。
ゲーミングPCやキーボード、マウスといったデバイス類も値段が高かったりするのですが、ゲームが上達するためにということでゲーム環境を整えてくれたことはとてもありがたかったです。 - 高校の勉強とeスポーツの両立は大変ではないですか?
- 自分自身は大変と感じたことはなかったです。
高校の勉強についてはコツコツやれば進みますし、ゲームについてもずっと練習をしなければいけないということもないので、勉強さえ無理なく進められていればeスポーツとの両立はできると思います。
高校卒業に必要な単位取得のためにレポート(テスト)の提出が必要なのですが、学校ではレポートの実施計画を立てたり、進捗状況を教えてくれたりと、サポートしてくれたのが助かりました。 - 実際に、第一学院高校 eスポーツコースで1年間学んでみて、良かった点、成長できた点について教えてください
- まずは「プロゲーマー」になるために必要な知識や意識すべきことについて学ぶことができたのが良かったです。
プロゲーマーと一口に言っても、ゲーム大会の賞金だけで稼いでいるわけではなく、動画配信をしたりグッズを販売するなど、具体的にどういう活動をしていて、どういったスキルを身につけていく必要があるのかということを最初のほうに教わったことは自分にとって大きかったです。
実際に動画編集やセルフケアの授業、PCに関する知識を学ぶ授業などがあり、様々なeスポーツの知識を身につけることができました。
また、学校で知り合った仲間と一緒にゲームをしたり、ご飯を食べたりして楽しいスクール生活を送れたことが良かったです。
いまでも一緒にゲームをするなどして遊んだりしています。
5: ついにプロ契約!プロゲーマーになるための要素とは?!
- 第一学院高校 eスポーツコースの特徴でもある「合同トライアウト」に挑戦し、見事「TEQWING e-Sports」の合格を勝ち取りました。「合同トライアウト」に向けてどのような準備をしましたか?
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合同トライアウトへの対策講座として「自己プロデュース」について学んだのですが、そこで自分の個性だったりアピールポイントを見つけて、それを伝える練習をしました。
本番当日はずっと緊張はしてたんですが、練習して準備してきた甲斐あってアピールしたかったことはちゃんと伝えることができました。 - 「合同トライアウト」に合格したときの率直な感想を教えてください
- 「合格」の連絡を受けたときは、とにかく嬉しかったです。
自分は実家から片道2時間半かけて通学していたのですが、雨の日も風の日も休まず1年間通学したことが報われて良かったという気持ちと、 合同トライアウトに向けてeスポーツの授業やゲームの練習を頑張って良かったという気持ちになりました。 - 合同トライアウト合格後、高校2年生のときに練習生として「TEQWING e-Sports」へ入団しましたが、入団前後でフォートナイトに対する向き合い方などに変化はありましたか?
- ゲームに対するモチベーションがより高くなりました。
チーム所属のプロゲーマーの方から直接ゲームプレイの指導をしてもらったりして、練習や大会に向けてより一層力を入れて取り組むようになりました。
また、自分専用のキャラクターアイコンを作成してもらったりと、ほかのプロゲーマーと同じようにチームの公式サイトに自分のプロフィールページを掲載してくれたことも、大きくモチベーションが上がるきっかけになりました。 - 1年間の練習生活動を経て、高校3年生でプロ契約に至ったわけですが、その際の保護者の反応はいかがでしたか?
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親はとても喜んでくれました。
プロ契約したことについて親が周りの友達に自慢をしていたので、めちゃくちゃ応援してくれてたんだな~と思いました。
親の反応を見て自分も嬉しくなりましたし、ここまでずっと応援してくれた親には本当に感謝の気持ちでいっぱいです。 - プロゲーマーとしての活動について教えてください
- フォートナイトの大会への出場はもちろんなのですが、プロチームが運営している小中学生向けのeスポーツ教室があって、そこで講師としてフォートナイトをオンラインで教えていたりします。
ゲーム初心者の参加者もいるので、なるべくわかりやすい言葉で伝えたり、オンラインなので画面越しにコーチングをしなければいけないという難しさはありますが、コミュニケーションの取り方や言葉の使い方などいろいろと自分にとってプラスの経験になっていると思います。 - プロとして難しいなと感じることや、大変なことはありますか?
- プロとしてやはり”結果”を求められるので、結果を残し続けないといけないの
が大変です。
なかなか結果を残せていない状況が続いたりすると、プレッシャーを感じたりして精神的にきつくなるときもあります。
また、チームの名前を背負って大会に出ているので、そういったプレッシャーも感じたりします。
ただ、そういったプレッシャーの中でしっかりと勝って結果を残せたときは、やりきったという達成感を感じます。 - プロゲーマーになるために、求められる要素とはなんだと思いますか?
- 自分が思っているのは、「勝つためにどうするか?」ということを考えられるかどうかだと思っています。
最初のほうの質問で、自分の性格は「負けず嫌い」だと話しましたが、自分にとってはその要素がとても活きていると感じています。
”負けると悔しい”→”次は勝ちたい”→”勝つにはどうすれば良いのか?”→”導き出した答えをもとに、勝つために必要な練習をしよう”という感じです。
何がダメだったから負けたとか、勝つために・負けないためにはどうするか?ということを、考えられる人はどんどん強くなっていけると思います。 - 将来の目標、野望について教えてください
- 現状、自分が大きな大会で高成績を残せているわけではないので、ちゃんと大会で成績を残してより高い順位や賞金を獲得していきたいです。
それとプロゲーマーとしての知名度をあげていくためにも、SNS活動を頑張っていきたいです。
6: プロゲーマーを目指す中学生、高校生へのメッセージ
- 最後にプロゲーマーを目指している小学生から高校生のみなさんへ、いまのうちから取り組んでおいたほうが良いことなどあればアドバイスをお願いします
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自分は最初からゲームが上手かったわけはありませんでした。プロゲーマーへのあこがれや、負けたときの悔しさ、もっと勝ちたいという気持ちから、ゲームが上手くなるために練習しました。
学校が遠くても、eスポーツを学ぶために毎日長時間かけて通学しましたし、あきらめずにフォートナイトを上手くなろうと努力してきたからこそ、そしてプロゲーマーになりたいという強い意志があったからこそ、いまの自分があると思っています。
”継続すること”と”あきらめないこと”がとても重要な要素なので、いま「プロゲーマー」を目指しているという方は、そのことをぜひ覚えておいてください。応援しています。
「プロゲーマーになる」という夢を高校生で実現したLoid選手のインタビューはいかがでしたでしょうか。
”どうすればプロゲーマーになれるのか?”について、高校進学のタイミングで真剣に考え、その思いを親御さんにストレートに伝えて、自らプロゲーマーへの道を切りひらいていったLoid選手の意志の強さが伝わってきました。
Loid選手のように、「プロゲーマー」になる方法としてeスポーツを学べる学校やeスポーツの専門スクールに入り、実力を磨いてプロゲーマーになっていくような高校生は、今後も増えていきそうですね。
ぜひ皆さんも”Loid選手”のように、夢に向かってあきらめずに取り組んでみてください。わたしたちも応援しています!
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