"アヌビス ZONE OF THE ENDERS" レビュー その1

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コナミが2001にZ.O.Eを発売した時、メタルギアの熱狂的ファン達の気をある程度惹く存在となった。スピーディーなメカの戦闘、しっかりとした操作性、素晴らしいロックオンシステム、そして最高のメカデザイン・・・しかし、そういう良さとは裏腹に、メカやステージのバラエティーの乏しさ、そして最終的に盛り上がりに欠けるエンディングらくしないエンディングという問題点も残った。そういう意味で、Z.O.Eはメタルギアの影に隠れてしまう危険なポジションへと追い込まれるのでは、と思われた。しかしこの考えも 『アヌビス ZONE OF THE ENDERS』 の登場で杞憂に終わった。


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前作の発売からの2年間、コナミJPNの忙しいスタッフ達は前作のポテンシャルを用いて、素晴らしい続編を完成させた。新しいセルシェード技術を披露し、よりアニメらしい(題材が題材なだけに、この方が合っている)雰囲気を持つZOE2は立て続けに何十もの敵を登場させ、さらにビジュアル的に盛り上げてくれる。 あらゆる形や大きさの敵が蜂の巣から溢れてくる蜂の大群のように渓谷の壁の裏から、地下トンネルから、そしてクレーターの向こうから押し寄せてくる。

ありがたいことに、今回はジェフティとそのパイロットであるディンゴは「戦闘どんと来い!」状態である。操作性は基本的に前作のままで、今回は数十の敵にいっぺんにロックオン出来、その数だけホーミングレーザーを発射出来る。そのレーザーが効かない時は(バリアを張る敵もいるので)グラブやブレード、ダッシュアタックで片づけてしまえばいい。 それ以外にも敵を麻痺させるゲイザーや超弩級のベクターキャノンといった多彩なサブウェポンを使えば、たった一機のジェフティでも1000の敵が襲ってきても痛くもかゆくもないことに気付くだろう。


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ストーリーは前作のキャラを再登場させつつ現在の舞台に溶け込ませるという強烈なワンツーパンチを繰り出すことにより、前作に欠けていた奥深さを醸し出している。 たとえば、成長してより賢い、より優秀なパイロットして戻ってきたレオ・ステンバックとの再会もうれしい。しかも、グラディウスのビックパイパーに乗っているのだからなおさらである。コナミの伝説の機体をこのような形で登場させてくれたのは制作チームの英断である。 しかもストーリー上、全くもって無理がない登場だ。 ジェフティとビックバイパーが並んで闘っている姿は本当にシビレる。

(CGムービーからセルアニメへの移行以外での)前作からの最大の改良点は各ステージがバラエティーに富んでいることである。巨大戦艦を沈めたり、味方を戦火の中を引っ張り上げたり、はたまた数百もの敵を相手にしたり、とにかくバラエティー豊富である。


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本作はざっくりと3部に分けることが出来る。最初の1/3は拡張された操作方法に慣れるためのもの。 この導入部でケン・マリネリス、レオ・ステンバック、そしてしつこく追ってくるヴァイオラAIといった主要キャラ達が紹介される。

次の1/3は実はゲーム中での最大の試練である。 前作のひらけた宇宙空間で抜群の効果を発揮してくれたカメラとロックオンシステムだが、狭い室内空間や細い渓谷で敵の大群に襲われると、敵に照準を合わせるのも敵の攻撃を避けるのも難しさを極める。 敵をひたすら破壊しまくればいいゲームであればそれも問題ないのだろうが、味方を安全な所まで誘導したり、敵を避けつつ進まなければならない場面ではカメラが追いつかないことがあったりする。

しかしこれらの中盤の閉所で経験する多少のイライラも、ゲームの後半のステージ群にさしかかった頃には遠い想い出となる。本作のフィナーレへと向かう途中の大空での巨大戦艦戦(なんと5艦も登場し、それぞれがものすごい数のマミーヘッドやラプターを引き連れている)などはゲーム史上最も爽快な場面と言えるだろう。 このステージを含んだいくつかのステージは真の意味で「360度の開放感」を感じさせてくれる。 しかもこの空に充満するのは空を焦がさんばかりに飛び交う砲撃と重装備された数十の敵でしか創り上げることの出来ない緊迫感なのである。 そして本作をクリアしたあと待ち受けるものは「買う価値あり!」の一言では片づけられないほどの盛りだくさんの隠しミッションや2P対戦用のキャラである。


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最後に:『アヌビス』は決して完璧ではないものの、プレイヤーであるあなたを壮大な、宇宙規模のイベントの一部であると思わせてくれるだけのものになっている。ビジュアル的には他の追随を許さない。 ストーリーもプレイヤーを引き込むものになっており、アクションゲームとしてもやり応えのある(それでいて難しすぎない)ものになっている。 これらのことよりもっと重要なのは、小島秀夫のもと、チームが大いなるビジョンをもって、前作を基礎とし、今回記憶に残るものを創り上げたということである。 もうメタルギアの影になることを恐れることなく、『アヌビス』は立派に独り立ちしている。


"GMR"誌 James Mielke氏


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