こんばんば、マジハロ5のディレクターです。
今夜は私が担当ということで、マジハロというかパチスロとして大事な「図柄」について話してみたいと思います。
図柄って出玉と同じくらいパチスロでは重要なモノだとは思うのですが、なぜか語られないんですよね。
マジハロ公式ブログ「まじおつ」にくる質問も、出玉や演出、サウンドばかり。
そんなちょっと不遇な「図柄」ですが、この機会でマジハロ5の図柄について知ってもらえたらと思います。
ということで「今からでも遅くない!マジハロ5図柄あれこれ」はじまりはじまり。
図柄のコンセプトは「原点回帰」。
開発初めのデザイナー向けの資料にはこう書いてありました。
「マジカルハロウィン5のテーマは原点回帰と総決算です。初代のように、かわいらしく楽しげな感じにしたいと思っています。
筐体も全体的にかわいらしく明るい色をベースにしたイメージを考えていますので、リールと図柄もそれに合わせた形でお願いします。」
今考えてみれば、リールを含めた外観については、マジカルハロウィン4のちょっと重い感じからの反動でしょうかね。
昨今のマジハロはストーリーもシリアス目になっていて、全体的に重めな雰囲気に耐え切れなくなったのかも。
ま、なにはともあれ、イメージはワイワイ感。かっこいいより、かわいい。
できれば、かっこかわいい。
そんなイメージのデザインを目指して制作しました。
赤7
マジハロの顔というか、パチスロの顔なので、やっぱり主人公のアリスは外せないですよね。
なのでデザインとかモチーフはいつも通りでスタートしています。
そういった意味で、赤7のデザインはさほど悩まないので、自分的には大好き。
誰にも文句言われないし。
7の形状は、原点回帰なので初代の「7」をベースに、デフォルメ感があるフォルムを整えてもらいました。
せっかくマジハロ4で新しい赤7作ったのですが、まあ原点回帰なのでしょうがない。
ちなみに初代の赤7はこんな感じ。
ぱっと見では違いがよくわからないかもですが、左上から上のアウトラインがかなり違っています。
重ねてみるとよくわかるのですが、マジハロ5のほうがシュッとしてスマート。
かっこかわいくなっています。
あと、これは「まじおつ」で昔書きましたが、アリスの性格である「明るさ」「ひとなつっこさ」をイメージして角を丸くして柔らかい印象にしています。
一方の青7はローズのリンとした感じや高貴な感じをイメージして、角を落とさずにカッチリした感じのデザインにしています。
青7
マジハロ5はアリスとローズのW主役ということで、今まではBARといえばローズだったのですが、アリスと対ということでローズのイメージカラーの青を使った7を新設して、そこにローズを入れています。
元々ローズはBAR図柄のキャラですが、青7に引っ越させてしまったので後々にBARのデザインに困るわけですが、まあそれは後の祭り的な話で。
歴代ローズBAR図柄はこちらです。
ローズが書かれているBAR図柄を揶揄して「ババア」なんて言われなくなったのは良かったなと思う反面、ちょっと寂しかったりもしたり。
7の形状は、ローズの気高さとかクールさとかをイメージして、7の角は丸くはしないでかっちりとしたフォルムにしています。
あと、胸が枠からはみ出させて、ローズのセクシーさとか枠に収まらないスケール間とかも表現していたりします。
カボチャ
ハロウィンといえばカボチャ。
マジハロ2からカボチャ図柄は毎機種登場しているのですが、実は全シリーズを通して同じカボチャがないことを皆さんは気が付いていたでしょうか?
マジハロ5のカボチャ図柄は一見マジハロ4からの「Halloween」色変えバージョンのように見えますがよく見るとそれだけではありません。
よく見てみて下さい。
そうです!
今回のカボチャ図柄は頬が赤くなって、ちょっとかわいくなっています。
人間味(?)がアップしてます。
「HALLOWEEN」の文字が金色風になっているのは、ボツになったアイデアで揃ったらキンカボ直行の金カボチャ図柄を作ろうとした名残りだったりします。
カボチャ図柄については、本体がオレンジ系なので同じような色味のコイン図柄とかぶって、ちょっと見づらくなる傾向があるので毎回気を使います。
マジハロ5については、背景は黄色系ですし、「HALLOWEEN」の文字は金色で、更にって感じですね。
それをカバーするために、右にある月を透過させたり、羽の紫を見やすいように色調整していますが、やりすぎちゃうと逆にごちゃっとして、やっぱり難しい図柄だなと思ったり。
BAR
初代以来の黒BAR復活です。
今までのBARはローズさんが入ってくれてましたが、ローズさんは青7へ栄転?してしまいましたので、復活というか新規でBARを作成しています。
開発当初はBAR揃いでエピソードボーナス開始する仕様で、揃った時の強さにふさわしいということで「Magical Halloween」のタイトルを入れています。
「Magical Halloween5」にしなかったのは、単純にBAR図柄に入れづらかったから。バランスとりづらいんですよ、あのロゴ。
黒BARが入ったおかげで、パチスロとしてはわかりやすいリールになって、初めての人も打ちやすくなったのではと思っています。
スイカ
みなさん、マジハロシリーズのスイカに法則性があることを知ってますか?
そう、スイカの切り方がシリーズで順に、縦⇒横⇒縦⇒横 になっています。
なので、マジハロ5は切り方の法則に則って「縦」切りスイカとしています。法則ありきデザインです。
スイカのモチーフはノワール。
これは、もともと制作当初ではスイカ図柄は2種類あって(最終的に1種類になっていますが)ノワールフロストの姉妹スイカとしてデザインされたものの名残りです。
キャラの性格とかに合わせてリールの制御とができたら面白いと思っただけに残念。
いつか復活させられたらと隙を狙っていたりします。
チェリー
みなさん気が付いているかと思いますが、チェリーのモチーフは「フェンリル」「レッドアイ」「クロス」で、マジハロ2~4のストーリーでキーになる「とある存在」と深く関わっているものが採用されています。
最初は、フロストスイカがボツになったので、同じレア役であるチェリーでフロストを使おうと考えていて、
このデザインで進んでいたのですが、これは自分の悪い癖なのですが、なんか3つ粒チェリーにしたくなって、どうせ粒増やすのならストーリーと絡めてレッドアイしたくなって、そういうことならいっそのことマジハロ4のキーパーソンであるクロス君の特徴である額の×傷をいれてラスボスでまとめ上げたくなったりで、なんだかんだやっているうちにモチーフ的には一番意味深な図柄になってしまっています。
モチーフ的に強すぎるだろとう意見もあったのですが、まあ中段チェリーは役としては最強という強引理論で採用しました。
バランスといい、モチーフといい、デザインといい、してやったり感といい、マジハロ5の中で一番好きな図柄はチェリーだったりします。